2023-10-04

歴史哲学講義」読みました。

(以下早口)200年も前の古文書で内容も「中国古代で止まってる!インド中世で止まってる!ペルシアちょっとすき。現代まで進歩を続けたのはヨーロッパだけ!そしてヨーロッパは今や歴史進化終点にきた!われらこそ人類の完成体!人類結論ナリ!」とかい微妙おかしいアレなのでちょっと割り引くところはありますが(こういう思想自体は、当時の若いヨーロッパ雰囲気の中では「異常」ではなかった事は言い添えておきます)、わりと面白かったです。個人的には中国を語ってるセクションが大体3ページに一回は草生えました。

古代中国皇帝一人だけ主体を持ってて他はそういうの持ってない、主人と奴隷関係であるっていう分析の仕方が、まるっきり大昔のSFにあるAIがいなきゃ明日着る服も決められない市民だらけのディストピアそのまんまっていう無情な指摘になってるあたりも実に味わい深くございます。つまり古代中国アルファコンプレックスだったのです。そして皇帝要求される資質も「国中から上がってくるあらゆる事案に自分センスだけでソッコーで解決策見っけて、数十の媒介者を通じてその解決策を当事者に届けろ。下の連中には一人も反逆者とかいないのが前提だぞ。出すなよ反逆者!」という内容です。無理やろ超人じゃないんだから。と、事ほど斯様にこの構造古代中国なら皇帝超人になってあらゆる問題に一人で即時的確な対応を見せないと何も機能しなくなるものなわけですが、今ならむしろ世界中ネットで繋がってるから蕎麦屋の出前より素早く対応できるしAIも育ってるし、古代に戻れるんじゃないすかねコレ。と思いました。総体としてはガチ面白かったです。まる。あ、この内容全部信じちゃだめですよ。ノリで連想した事をメモってるだけなんで。信じる前に原典当たってくださいね

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん