筆者は現在台湾に住む日本である。ニュースなどで益田諸君既にご存知とは思うが、6/4に日本から台湾にコロナワクチンが贈られた。
背景に台中牽制の意図があることは明白でそれについては議論があるとは思うが、一市民の自分としては素直に日本政府GJと感じており、多くの台湾人も、かなりこのことで素直に日本に感謝している様子。
見聞きした範囲だが、知人の台湾人からマンゴーを貰った。タクシー運転手がタクシー代は不要と言ってきた。玄関の前に同じマンションの住民からフルーツが置かれていた。などなど、日本人からすると逆にびっくりするぐらい、このことに対する台湾人の評価は高い。実際、自分も何通かの「日本ありがとう」メールを受領している。
ところがこのワクチンの接種の順番について、台南のさる政府高官が以下のメッセージを発信したことで、素直に「日本GJ」と喜んでいた在台日本人界隈で議論が巻き起こっている。
そのメッセージとは、「日本から送られたワクチンは、台湾に居住する日本人に優先接種する」というものである。
それに対する在台日本人の反応は、優先接種したいという人、それはちょっと違うんじゃ無いかと言う人でそれぞれ3:7ぐらいに分かれてる。
まぁもちろん個人の思想さ勝手なのでそれぞれ意見があるよネ。で終了なのだが、面倒だなと感じるのは、ここから。
優先接種したいと言う人の中から、なんと次のような主張をはじめるものが出てきたのだ。
曰く、「『それはちょっと違うんじゃ無いでしょうか。優先順位の高い医療従事者等に優先的に接種してください。』と、意見を表明するのはやめてください!優先接種したい人が、怖くなって優先接種したいと主張出来なくなります!」
彼(彼女)等の論理の機序はまるで支離滅裂なのは言うまでも無い。
なんでこんな理論構成になっちゃうのか考えると、おそらく彼(彼女)等の無意識下に「優先接種を受ける=ズル。悪いこと。非難されること」って意識があるんですよね。
在台日本人社会ってある意味村社会のような、狭ーいコミュニティであーじゃこーじゃ言い合ってる世界なので、もうこれはうかうか「日本人に優先接種なんておかしいよね。」とも言ってられないんだなーと思い、なんだかどんよりする日曜日。