バイデン新大統領が署名したLGBT差別を禁止する大統領令に対して「女性の権利と安全が奪われた」として #BidenErasedWomen というハッシュタグを付けた差別発言がSNSで広がっている。
この大統領令は職場・学校・医療施設・公的機関・その他の領域でのLGBT差別を禁止するもので、MtF(男性の体に生まれたが自分は女性だと認識している人)が女子スポーツの試合に出ることや、女性用トイレ・更衣室を使ったりすることが認められるようになる。
もちろんアメリカは州の自治や判例主義の強い国なので、この大統領令をもってアメリカのあらゆる場所でただちにトランスジェンダー平等が達成されるとは言えない(本来は達成されるべきなのだが)。
しかし、大手経済紙ウォール・ストリート・ジャーナルの記事によれば、少なくとも連邦政府から補助金を受けている学校(アメリカのほとんどの公立学校)は女性と自認している生物学的男性の女子スポーツへの参加を認めると見込まれている(とても喜ばしいことに!)。
https://www.wsj.com/articles/joe-bidens-first-day-began-the-end-of-girls-sports-11611341066
「女性より身体能力に優れた男性の体で生まれた者が女子スポーツに出るようになれば、女性選手に勝ち目は無く活躍の機会が無くなる」
「女性自認(自分は女性だという認識)だけで女性用トイレや更衣室の使用を認めれば、悪意を持った男性性犯罪者の侵入も防げなくなり、女性への性犯罪被害が増える」
といった無知と偏見に基づいて差別を正当化しトランスジェンダー排除を叫んでいたが、トランプ政権とは一線を画するバイデン政権の人権重視政策の発動により、それに反発する彼女/彼らの差別意識の根深さが改めて浮かび上がっている。
私たちは、このような差別主義者たちの蠢動に対する警戒を常に怠らず、トランプ政権の4年間で分断された社会を再建するためにジョー・バイデンとともに立ち上がらなければならない。