真面目に答えず、出来る限り嘘と虚構を織り交ぜて答えていきたい。
主な方法は二つだ。
件の話でいうならば名前で呼ぶか、役職があればその公式名称で呼ぶことになるだろう。
ただし、これすら適切といえるか、疑問に思われる場合もあるかもしれない。
そういった名前や役職の呼称ひとつとっても、何らかの思想や属性を見出す人間がいる可能性があるからだ。
私はこれを昔から「君にお父さんと呼ばれる筋合いはない問題」として幾度となく答えてきたが基本は同じだ。
誰に対して言葉を投げかけているかが明らかならば、そもそも呼称なんて必要ない。
これは様々な案件に応用できる。
ちなみに質問の意図と異なるので除外した三つ目の選択肢もある。
それは「気にしない」ことだ。
私が傭兵をやっていた頃の話だ。
所属している部隊に、とある戦場ジャーナリストが引っ付いてきてな。
暇さえあれば意識の高いことを言っていた。
個人的な交流は特になく、あまり記憶に残っていない人物だったが、それでも印象的だったのは彼が銃を携帯していたことだ。
その立会人が戦闘に介入する、できるような武装をすることは欺瞞といえよう。
命の危機が迫っていたと感じたのだろう。
しかし理由が何であれ、カメラとペンの代わりに銃で戦った時点でジャーナリストとしてはオシマイだ。
そしてジャーナリストでなくなった彼は、この戦場において未熟な兵士でしかない。
そんな人間が辿る道は、そう多くないだろう。
彼の放った弾は敵兵士の頬をかすめ、反撃の一発でこめかみにクリーンヒットさ。
私は選んで殺すのが上等だとは思っていないので、ここにいる兵士たちが撃たれることについて理不尽だとは思っていない。
だが、それと同じくらい彼らが撃たれるのも世の常だと思っている。
理想すら抱けず溺死するのが嫌なら、少なくとも自分が兵士なのかジャーナリストなのか位は把握しておいたほうがいいだろう。
私はモンドセレクション金賞受賞者。
💩『ンだよオメー、GINZAチョコレートかよ?!』