そこの弁当は品数が多く、一品一品が丁寧でフライ系を除いたら大体どれも美味しくて
しかしコロナ対策の影響で、しばらくの間閉まり、数日はコンビニパンで過ごしていた。
セブンイレブンのコロッケパンはコンビニパンの中でも至高といえる。
あくる日いつも通らない通りからコンビニに向かうと、そこには魚屋があり、弁当があった。
その弁当はほっけがドンと効果音が付くような分厚さで、弁当の半分以上を占めている。
弁当恋しさと縁を感じ購入を決意。少々値は張るが、炭火で焼いているらしく、少し気分は高揚。
社内に戻り、弁当をあけると確かに魚はいいものだと主張するにおいが立ち込め、気分が高揚。
食してみるとほっけは脂が乗り切った状態を冷凍保存していたらしく、非常に美味。炭火で皮の可食部が少ないのは残念だがそれを差し引いてもおいしい。
しかし気分が高揚したのもこのほっけだけで、それ以外があまりよろしくない。まず漬物は安物と一目でわかるつけ具合で
なおかつ、量が少なすぎる。付け合わせの総菜は私の記憶が正しければ業務スーパーのやつだ。気づきたくない事実というものはどこにでもある。
そしていただけないのが白米だ。私的な表現を使用すると人間味がないのである。
この味には覚えがある。デイリーヤマザキのおにぎりだ。これはただの勘だが古米を洗浄しすぎるとこういった味になるのだろうか。
米を大事にしている私は少々残念ながらあの道を通り、あの魚屋で弁当を買うことはない。
米をついばむうちに、気がかりが生まれた。ほかの魚屋の弁当はどうなのだろうか。もしくは肉屋の弁当も同じく米がいただけないのだろうか
気もそぞろに仕事が片付け、家近くの商店街にいき、専門店の弁当を買いそろえる。
まずはスーパーの中にある魚屋が出しているお寿司。ここはスーパーが改装を行う際に遠方から移転してもらっただけに
魚の品質が高いので愛用している店だ。愛用しているがここも魚は美味しい。が米はいただけない。
どうも魚屋の弁当の米はまずいということは確定してもよさそうである。
次に口直しにお寿司屋さんで買ってきた弁当を食べてみる。うまい。シャリという違いがあるにせよ。雲泥の差は間違いなくあり、食べてみるだけで幸福である。
次は肉屋の弁当を食べてみる。ここのトンカツは遠方の友人が来るたびにお土産に買う一品で肉はだいたい美味しい。
しかし専門店だからと期待していなかったが、期待に反して魚屋よりは味があった。なんとも言えない気分になった。
最後にオーガニック野菜専門店の弁当で占めにする。野菜は甘みをあまり感じられず、野趣あふれる弁当なのだが
肝心の米がいまいちである。完全に予想外だが、これは察するに炊飯器古いのを使用している。変ににおいがついている
米そのものはたぶんきっとオーガニック故に質は悪くないはずだと思いたい。少なくとも魚屋よりはマシだ。ずっとずっとマシだ。