2020-01-25

そんなうまい話はなかった

若いから「本物」を食べたくて、恋い焦がれている料理がある。

それはフィレロッシーニ

まりフィレ肉のロッシーニ風」。

ロッシーニは有名なウィリアムテル序曲作曲者だが、美食家として色んな料理を考案したらしく、これはその代表的一品と。

レシピは至ってシンプル

一頭の牛から細長い形で取れるフィレ肉の尻尾側1/3(これをフィレミニヨンという)を、更に半分に分割した頭側の、トゥルヌドという部位のステーキフォアグラソテーを乗せ、刻んだ黒トリュフ加えたマディラワインソースをかけたもの

ちなみにフォアグラガチョウと鴨があるが、多分食感固めでも熱で溶けにくいガチョウのフォアグラ(フォアグラ・オアという)のほうが良さげ?

とまあレシピはそこまで込み入ってないが、その分食材の質が命なので、いつでもどこでも食べられる料理じゃないのは確か。

実際、本場フランスでもクリスマスくらいしか食べられない珍味と聞く。

日本だと運が良い人は結婚式で食べたことあるかもしれないくらいの話。俺はそんな機会なかったけどな。

あとは昔、デニーズで冬の限定メニューの目玉だったこともあり、それはそれで美味しかったが、あれは付け合せのキッシュポテトピューレの美味しさがメインで、いうなれば「雰囲気イケメン」みたいなものだった。

まあ値段的には当然そうなるが。


さて、そんなフィレロッシーニだが、都内の某ビストロがこれを看板メニューにしているわけですよ。

それも、高級フレンチよりはお高い値段じゃなさそう。

というわけで先日、行ってきました。

いや、お高くないとかいレベルじゃない。

だって1500円くらいだよ?ヤバくね?激安だよ激安。多分昔のデニーズで出たやつより安い。

これ値段の九割九分九厘はお店の人件費じゃね?って思ったわ。

そして、味も激安だったと。

安かろう悪かろう」の見本みたいな味。

だってレアフィレ肉が固いんだぜ?信じられるか?ありえねーだろ一体どこの肉使ってんだよ。

フォアグラ缶詰っぽくても、「よく見れば入っている」程度にトリュフケチっていても、ソースにマディラワインの風味が全く無くても別にいい。そんなのデニーズ経験済みだし。

でも肉質にフィレっぽさが微塵もないのは、流石にカネ払う気をなくすレベルしか看板メニューとか詐欺じゃねーの?

これだったら、固い謎の赤身肉(文字通り脂肪が全く無い肉)を血が滴る程度のレアで焼いて、ハーブ入りバターソースぶっかけて、フライドポテトと一緒にムシャムシャガツガツ食ったほうがよっぽど満足できる。

ビーフステーキパリ風っていう料理だけどさ。

というかビストロだったらそっち出せよ。


あ、でもお店の名誉のためにフォローしておくと、フィレロッシーニ以外のメニューはどれも本当に美味しかった。

まあ値段相応食材使ったメニュー(つまり高級食材使ってない)な感じだけど、美味しかった。

からフィレロッシーニで釣らなくてもいいんだよ。

てかパリステーキを目玉にしてくれたら、俺ももう一回くらいは行くから


というわけで、お口直しに本物のフィレロッシーニが食べられるお店を知りたい。

「そういう高級料理は、値段を気にするくらいなら食うな」というのは心底実感したので、あとはどこで食えるかだけ。

もしコースで魚料理も一緒に食べるなら舌平目ムニエルも食べてみたい(これも食べたことない)。

で、どういうお店に行けばあるの?

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