2019-06-05

殺人犯Twitterアカウント

日本で起きた殺人事件について芋づる式にネットサーフィンしていると、5年前の不幸な事件に辿り着いた。花火大会から帰る途中だった女子中学生が見ず知らずの男子高校生に襲われ、殺害された事件。この事件を特異にしているのが、加害者男子高校生Twitterをやっており犯行後もツイートし続けていたという点だ。

5年前、犯行数日後のツイートネット拡散され、偶然ながらそれを目にしたことがある。凶悪犯罪が近所で発生したこと加害者が恐怖を感じているという内容だった。事件を起こしたのは他ならぬお前じゃないか。そう思ったが、野次馬精神特に働かず、それ以上掘り下げることは無かった。

今になって事件の詳細について知ると、彼は普段Twitterにどのような呟きを載せていたのか気になってしまった。とても褒められた行為ではないと自覚しながら、5年経った今もインターネットに取り残されている彼のツイートを辿ってみることにした。

犯行半年ほど前から彼のツイートは始まる。最初趣味野球関連の内容が中心で、高校同級生と思しき人のアカウント宛にリプライを送ることも多かった。ごく普通男子高校生Twitterアカウント

急展開を見せるのは事件から数日後。近所で発生した殺人事件に関するツイートが増えた。事件について知人とリプライを交わし、家に警察官マスコミが来たことを呟く。自分殺人事件犯人であることが露呈しつつあることに焦りを感じ、不安を静めるためツイートの数が一時的に増えたのかもしれない。

事件からしばらく経った後は野球関連のツイートほとんど無くなり、知人とのやり取りや、車関連のアカウントパクツイbotリツイートするのが中心となっていく。そして高校卒業から間もない頃に彼は逮捕され、ツイートは途切れたままだ。

事件発生から間もない一時期を除いて、彼のTwitter上での振る舞いは日常のものだった。捜査の手が及ばないと感じるようになり、平常心を取り戻していったのだろうか。逮捕前までは直接の知り合いが大半だったフォロワーに向けて、犯罪者ではないことを示すせめてものアピールだったのだろうか。

罪を犯してから逮捕されるまでの日々を、彼はどんな心境で過ごしていたのだろう。

加害者少年懲役5年以上9年以下の不定期刑に処された。彼が刑期を終えた後、このアカウント行方はどうなるのだろう。

殺人犯ツイートを辿ってみて、明確な答えが出てこない疑問だけが頭の中に残り続けた。

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