先進国では多くのものが機械化されている。なぜなら人件費が高いから。
例えば先進国のマクドナルド。通常の流れに従えば従業員と会話することはほぼ無い。店にある端末でメニューを選んで金を払い、札番をテーブルに置いておけばお姉さんがハンバーガーを運んできてくれる。その時さらっと「サンキュー」とだけ言い確認もせず去ってゆくお姉さん。店員「はい、こちら、チーズバーガーとポテトLと…」俺「はい合ってます」店員「あっあっこちら商品になります💦💦」みたいな流れなど無い。完全に流れ作業だ。スマイルしてるかさえ分からない。まるで食い物の生産工場だ。
どこの先進国とは言わない。先進国はどこもそうだ。逆にそれができてないなら先進国じゃない。
しかし日本は人件費が安いせいで機械化する方が高くつく。更に「人のぬくもり」という歪んだ意識が邪魔をする。だから機械化しない。できない。
しかしこれは深刻な社会問題を生み出してしまっている。それは従業員のストレスだ。機械化しないことで先鋭化され過ぎた「人間を使ったおもてなし」が接客業に従事する者たちの心身を容赦なくむしばむ。
「何でこんな安月給で顔こわばらせて笑顔作ってんの俺…。」
「なんでちょっと飯出すの遅れただけでヒマなおっさんにネチネチ小言言われるの俺…」
と、秒単位で脳裏をよぎる。そして「もう嫌だ」「死にたい」などという感情が蔓延する。文明が作り上げた精神的なパンデミックのようなものだ。WHOなんとか言えよオイ。
冗談はさておき、これはなんとかせんといかん。しかしここまで築き上げられてしまった文化を崩すのは困難である。おもてなし自体は違法なことではないし、長年の論理武装によって築かれた「お客様」という存在はそうやすやすと崩せない。法整備しようにも何をもって違法とするのかその線引きは非常に曖昧となり、法案が成立したとしても結局形骸化するだけである。
だから我々が出来ることは唯一、良い取り組みをしている企業を讃えることだけだ。機械化を推進し、なるべく従業員が客と接触しないようにすることに心血を注ぎ、他の店員とおしゃべりしながら「あざーっす」などとフランクに接客することを良しとする、そんな企業を応援するんだ。
その先導はマクドナルドのような外資に担当して欲しい。なんたって世界中に実績があるんだから。っていうかマクドナルドのあの端末良いよ。ゆったりと注文できるし。あれ日本の全店舗に導入しろ〜