2018-04-22

糞客が神になった話

IT企業に勤めていてよくありがちな話なんだが、仕様変更を直前で言い始める

最後ちゃぶ台ひっくり返す

ちょちょっとした修正からタダでいいじゃん、とか言い出す

明らかに保守範囲外のことをお願いしてくる

そのくらいの修正でこんな金かからないでしょ、と言われ、説明しても客のメンバーエクセルの数式も分からないレベルなので、理解して貰えない

なんてことが続き、担当者がもう根をあげてしまう糞みたいな客があった

二言目には高い高いと言い出す

正直こっちとしては契約終わらせたかったが、基幹系システムのお守等で固定的金額が毎年入ってくるので、上はいい顔をしなかった

相手はそれも分かっていて「保守費用内でなんとかしてよ」とすぐ言ってくる

どう考えてもこれは追加作業だろ、ってのまでタダでやらせようとして、こっちが必死になってなんとか断っての繰り返し

そんな糞客の打ち合わせに昨年行ったとき、新しい人が増えていた。Aさんとする

なんだか中途採用で雇った人だそうで、昔はプログラマーをやっていたとやらで、終始こちらの側に立ってくれた

客のおっさんが「そんなん大して掛からないだろ」みたいに言っても「いや、経験上この仕様変更は思ったよりかかりますよ。お金払わないと」という感じで言ってくる。

菩薩かと思った。

それ以降、機能追加、仕様変更などの作業をお願いされるときも話が早い。

「この機能なら一ヶ月くらいかかりますよね、お金お支払いするんで見積もりください」といきなり言われる。

今までなら保守でやれとか言われていたのに。

完成前に突然の仕様変更が発生しても

「このタイミングで変更になってしまってすみません。とりあえず今回は運用対応するので、又別途お願いします。追加料金払いますので。下手にXXの機能を公開したらあとの修正が大変だと思うので、とりあえずメニューから飛べないようにだけしておいてもらっていいですか?ここの機能は後日公開というふうにユーザーには連絡します」

なんて、あり得ない台詞飛ばしてくる。

もう神だよ。

救世主だよ。

みんなに嫌われていた客が、Aさんによって神に変わった。

ずっとあの会社にいて欲しいな。Aさんには感謝しかない。

前に、二人きりになった時に、ありがとう気持ちを伝えたんだけど、その人は照れたように笑いながら、「いや、私もそちらの側だった人間ですから。今まで無茶ばっかり言って来たみたいで、ごめんなさい」

とか言ってくれた。

最近打ち合わせに行くときに毎回、Aさんに会える、と浮かれてる自分がいて、やばいかもとは思っていたが、先週の打ち合わせの時に、いつも結んでいた髪を下ろしていて、すごい綺麗に見えて、なんかこの気持ちはまずい、と嫌な予感がした。

左手の薬指に指輪がないことに毎回ほっとしている。

飲みに誘いたいけど、でも、お客さんだし、優しくされてされて勘違いしてるだけかもしれないし、あの薬指に指輪がある日ついてたら、とっても落ち込むんだろう自分がわかる

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん