はてな匿名ダイアリーの場をお借りしてネットで事業を営む企業人にスポットを当てる企画、その名も「週刊ネクストフューチャー」。
第54回となる今回は、ネットで「創作キャラ代行業務」というニッチなジャンルを請け負うテクニカルフィールドの栗松宏氏にお話を伺った。
ー今回はよろしくお願いします。
栗松宏氏(以下「栗」)「よろしくどうもー」
ー早速ですが、創作キャラ代行業務、というのは、一体どのようなお仕事なんですか?
栗「文字通りなんですけど、Twitterを中心にフォロワーに向けて創作キャラを演じて遊びたいという人の依頼を受けて、それを演じる仕事ですね」
ーキャラクターの細かな注文を受け付けて、ということですか?
栗「そうです」
栗「最近だと、ミスターナゲット、というのをやりました。依頼主の方は前年までご自分で演じられていたらしいのですが、今年は家庭の事情で忙しいとのことで。うちの24時間プランでお申し込みをいただきました」
ーミスターナゲットとはまた、某企業のPRみたいですね。(笑)
栗「そうなんですよ。なんかですね、フォロワーの方をひとりでも多くその某企業に行かせてくれ、とは言われましたね。まあ、そこは結果論でしか叶えられないんですがね」
ーなるほど(笑)
栗「いやー、無茶な注文してくれるなあ、って思いましたよ」
ー例えばそのミスターナゲットだと、どんな1日を過ごすんですか?
栗「このキャラクターは比較的楽な方で、文面を考えなくて済むんですね。だから、依頼主の方もエコノミープランでお申し込みいただきました。基本的に、ナゲッ とか ゲナゲ! ってやっとけばいい感じなので、片手間でやれたのは助かりました」
ーしかし、一日中そういったキャラクターを演じるのは、精神的に参ってしまわないですか?
栗「はい、もちろんです。だから、この依頼が殺到するエイプリルフールなんかは、一ヶ月前から心身のケアに努めます。他にも大企業アカウントのなりきりも請け負っていたので、時間との戦いでしたね」
栗「全部で8台です。モニターが13。スタッフが4人いるので、例えばミスターナゲットだと私と田原くんとで作り上げたキャラクターですね」(栗松氏、スタッフの田原氏を指差す)
ーそのキャラクターで最も苦労した点は何ですか?
栗「はっきり言って意味不明なキャラクターなので、独特のバランスを崩さないように考慮しました。昨年との差異をつけるために、少し日本語を習得したというストーリーを依頼主の方に提案しまして、カタコトで話すようにしました。依頼主の方は最後までその方向性に悩んでいたみたいですが、フォロワーがもとめる面白さを追求したかったので、こちらも粘り強く(笑)」
栗「そうです。中々奥が深いんですよ」
ー大変参考になりました。ありがとうございました。
栗「また、よろしくお願いします」