高2のときに、薬剤師になるのも良いのではないかと思って、親戚の出た大学の薬学部薬学科を進路の視野に入れたことがあった。
私立なので学費が高すぎること、教員志向なので理学部か農学部に転ずることとなり、その後数学が壊滅したため文系になることになったため
薬学部に行くことはなくなった。
しかし、今思うと、薬学部薬学科と言うのは色んな意味で素晴らしいような気がしたのだ。
まず、大学院博士課程に行って研究職を目指す場合、ポストがなさすぎて食べていけない人というのが大量に発生している。
勿論博士取得者の進路はアカデミックポストだけではなく、塾講師など色々あるが、それだって多くはない。
薬剤師資格があれば、これを活用してなんとかなるのではないかということを思った。あと大学院時代から既に薬剤師のバイトできるのだろうか?
これは、産休・育休のあとに復帰しやすい、同じ職場に復帰しなくても転職しやすいということでもあると思う。
高校の先輩女子で薬学部薬学科に行っていた方は、これを理由に薬剤師になることを決めたらしい。
また、社会的地位というものもある。医者と違って、全部の大学が最上位というわけでもないが、それなのにかなりの社会的地位はある。
聞くと、アメリカでの薬剤師の地位というのは相当なものらしい。
さらに、一部の大学では、入試で数学が理系分野は必要ない。数学が得意な人にとってはどうでもいい利点かも知れないが、理系自体を諦めなくてはいけないレベルで数学ができなかった人間にすれば、これは大きい。一部の大学と言っても、中堅国公立や難関私立も含まれるので、どうしても上位国公立でないと行けないのでない限りこの恩恵は受けられる。理系数学を侍みにしている人からすればデメリットかも知れないが……。
今一度薬剤師になることの利点を思い浮かべてみると、これらの要素が思い当たる。既に諦めた人間による、隣の芝生は青い的な感想だが
特にもしいま、数学ができないという理由で文系にしようとしている高校生がいたら、ぜひ薬学部薬学科への進学を検討して欲しい。