私は『無い』と思う。
かつては私も女性は「夜遅くに出歩るくこと」「男性と密室で2人きりになること(特にお酒を飲んでいるとき等)」等は避けるべきであり、万が一このような際に被害に遭ったときは本人にも落ち度があるのだと頑なに信じてきました。
もちろん、未然に防げる害は防ぐことに越したことはありません。
女性が夜遅くに出歩いていたからって、密室で2人きりだからって、お酒にだいぶ酔っていたからといって、襲っていい道理はないのです。
『夜遅くに出歩いていた女性も悪い』と思うのは、『女が男に襲われるのは仕方の無いこと』と心のどこかで思っている証拠です。
先の高畑裕太の事件でも『女性が一人で歯ブラシを渡しに行ったのがいけない』って意見を聞きますけれど
男性の方は自分の部屋に歯ブラシを届けた女性従業員を襲うのでしょうか?
女性の方は男性の部屋に歯ブラシを届けに行くときは襲われて当然だと思っているのでしょうか?
違いますよね?じゃあ悪いのは手を出した方ですよ。
ハニーとラップだかなんだか知りませんが、真っ当に仕事をしていただけなら従業員はやっぱり被害者でしかないですよ。
ホテル側の安全配慮が~って意見もわからなくはないですが、そもそも女性に乱暴する男性がいなければなーーーーんにも配慮なんてしなくていいって話なんですよ。
(※この事件は情報が錯綜しているため、私自身も事件を正しく把握しているかは少し怪しいです。誤った記載があったらすみません)
ここで少しだけ話の角度を変えます。
http://matome.naver.jp/odai/2140460292523742501
http://psychmuseum.jp/just_world/
簡単に言うと、努力は必ず報われる、正しい人には良いことが起き、悪い目に遭う人には何かしらの落ち度がある、という考え方です。
正しく生きれば幸せになれる!世界は平等!不幸になるのは因果応報!です
私たちは多かれ少なかれこの思想に支配されています。でもこれって良い部分もありますが危険なんです。
この思想だと事故や事件に遭ったひとに『被害者にも何かしらの落ち度があったのでは?』と考えてしまいますし、
不幸な事件に遭う人は、きっと生活態度や防犯意識に問題があったに違いない、そうあってほしい、と願ってしまいます。
もし被害者に少しでも落ち度があれば「自分は大丈夫」って思えますからね。
でもこれはあまり良くない考え方だと思います。少しでもこのことを知って欲しくてここに書きました。
あと、最初の話と公正世界仮説の話の両方になりますが、興味深いのでこのリンクも貼ります。
https://twitter.com/Ahondaraunk/status/661876779351576576
同じ事件でも被害者のプロフィールが変わるだけでこんなにも評価が変わるのですね、という話。
そしてこのアンケートの本当の怖いところは、どんな女性が被害に遭っても『被害者が悪い』と投票する人が1割いるということ。
えーと…どういう人が被害に遭おうと『被害者が悪い』なんてことは少しも無いと思いますよ。
ていうか引ったくりやスリに遭ったって「お前だって悪い」って言われないのに何で性犯罪だけ「お前だって悪い」って言われるんでしょうね?
本当不思議。