「ネタバレ」を英語では "spoiler" と表現する。つまり日本語よりも一歩踏み込んで「面白さを損なわさせるもの」という意味が含まれる。
わたしはネタバレはおろか、あらすじも読まない。未知の世界へ飛び込む体験こそが至高と考えてるから、基本的に事前の情報収集はしない主義。予告編は、好きだからたくさん観るけど。
ネタバレは避けたいね。しかし、インターネットの時代なのである。あらゆる角度から、情報が統制されないまま雪崩れ込んでくる。わたしも「フォースの覚醒」公開日以降は細心の注意を払ってフィードやタイムラインを読み進めていた(ほんと、苦悶の日々だった)。
ところで。エピソード3公開の頃に付き合っていた彼女と、エピソード7公開の頃…つまり現在、の妻が共にわたしに聞いてきたおなじ質問がある。「これまでのあらすじを教えて」と宣うのだ。腰が砕けたがまあ、そういう楽しみ方をする人もいるのかな。
…いちおういずれにおいてもわたしが「え?それをぜんぶ、しゃべっていいの?」と問い返すと、彼女らは「やっぱりやめて」と答えた。つまり彼女らも実は、あらすじを知ることは「スポイラー」であると考えていたのだ。彼女にDVDを貸したら、とても感動したと言って返してきた。問い返しておいて良かった。やはり、世界からネタバレは撲滅すべきである。
ただ一方でわたしは、(ネタバレに恐怖するあまりに)ネタバレに遭遇してしまった場合の対処法も心得た。わたしはシスとなったのだ…というか、これは幾千の映画を品評された貴兄であれば自然と学習することである。
それはひとつの悟りだ。ネタバレによって鑑賞の価値がスポイルされる程度の作品なんて、そもそもたいしたモンではないということを知ればよいのだ。
たとえばエピソード5のネタバレを知っているからと言って、ルークが2つの夕陽を眺めるシーンの価値が失われるだろうか。小惑星の間を駆け抜けてゆくファルコンの美しさをふたたび眺めたいとは思わなくなってしまうのだろうか。または、アナキンの行く末を知ってしまっているからエピソード1/2/3は無駄な作品なのだろうか(わたしこの3部作こそ素晴らしい作品だと思う派だ)。
自分がこういうのもナンだけどさ、「驚き」「衝撃」が作品の価値を決定するとお考えならば、あなたの品評眼もまだまだである。なにより、そう考えているうちは自分が好きになる作品に出会う機会を逃してしまうはずだ。それってもったいない話だよね。そして逆を言えば、驚きでしか物語を描くことしかできない作家も半人前でしかない。その点でも、ルーカスってほんと凄い才能だと思うんだ。
ちなみにわたし、そういう訳なのでエピソード7はあんまし評価してない。JJも凄いヤツだとは思ってるしこれはこれとして楽しんだけどね。なんだか、ファイナルファンタジー X-2 みたいになっちゃったなと。楽しめたけど、エピソード456123のように、またなんども観るだろうな。って気にはなってない。
はてな匿名ダイアリーでは、ネタバレは初期からたびたび言及されていて、 みた感じ、ネタバレ容認派が多いようだね。 何故みんなネタバレを嫌がるのか https://anond.hatelabo.jp/200908180049...