プロジェクトマネージャがAIを導入した。という体裁になっているが実際はPMがAIになった。人間のPMはデータ(進捗)の入力が主な仕事になる。それもそのうちアナログ解析が導入されて音声入力になるだろう。関係各社、お客様先もプロジェクト用AIが構築され、日程調整、課題調整などなどはAIが24時間やり取りを行い、結果を人間に伝える。リアルタイムでレドメインが更新され、チケットが発行される。各メンバーのこれまでのアウトプット性能から妥当なタスクがアサインされる。
AIの運用は人のそれより優れているところがある。チーム制が採用され、最低2人で1チームを形成し、タスクはチーム単位で割り振られる。経営者層は人件費の無駄を嫌ったが、それだけで必ず炎上しないのだから費用効果からぐうの音もでなくなった。メンバーのアサインについても協力会社だけでなく派遣屋のAIにもクエリーが発行されチーム編成は適宜変更されていく。タスク管理者(人間)の主な仕事はレドメインをみたり、AIからのメッセージを付箋に書いてホワイトボードに張り付けることだ。あとはがす。
びっくりするのは、PMAIが最初にしたことはキックオフミーティングと飲み会のアサインだった。実に日本向けだ。その場に彼はいなかったが。単に進捗を管理するだけでなく、モチベーションやら環境やらも管理している。人間PMのときとはことなり、ちゃんと休暇はとれるし、週に2日は定時で帰宅が「タスク」として割り当てられている。びっくりすることばかりだ。人ならこんなことは許さない。チームの雰囲気とか言って帰宅を許さないプロジェクトばっかりだった。なにより遅れたり問題が発生したときに事情を聴くだけだ。これが人間PMだったら怒ったり、言い訳したりと解決に入るまでに無駄が多いと気付かされる。解決のためにはチームで責任をとりため瞬間的に稼働が上がってしまうが、後から負担がないように調整してくれる。人間PMなら(以下略)
AIと比べられるPMには気の毒だが、どう考えてもチームの雰囲気と繰り返し言っていた彼と比べるべくもなく雰囲気はいい。そして実際の開発作業がAIが担当する日がくるんだろう。