公立の中学→私立高校→私立大学→今の職場 と進んできた自分。
ふてくされておおっぴらに言えないような不良生活をした。
とうとう退学処分の一歩手前まで行ったが、先生のお情けで許して貰えた。
少しだけ特技のあった自分は、地元の私立高校に推薦で入学した。
無勉で受かったといっていい。そして、大学も同じように推薦で入学。
知識ははっきりいって中学生以下のレベルだ。一般動詞とbe動詞すら危うい。
「こんな成績見たことないよwww」と教授にネタにされて恥ずかしかったのを覚えている。
親に無理を言って東京の私大に入れてもらった事もあり、就活については一生懸命やった。
一応名前の知れている大学に入ることができたため、書類選考ではまず落とされない。
「一般常識」については、こんなバカでも問題集を一冊やるだけでスイスイ通った。
集団面接やグループディスカッションも難なく通過することができた。
遊んでいた時代に身につけた、盛り上げ方やハッタリの利かせ方が効いた。
真面目君やいい子ちゃんが多すぎるのだ。
コツさえ掴めば内定は有り余るほど手に入れることができた。
「ああ、真面目にやらずとも、一流の会社に入ることはできるのだな」
と世の中の不条理さに複雑な気持ちになった。
しかし。会社で働いて三年が経とうとしている今、息が詰まるような感覚に襲われている。
優秀な奴らが周りに多すぎるのだ。休みの日や帰宅後の時間をスキルアップに費やしてます、なんて奴ばかり。
飲みに行くと、平気でビジネス書の受け売りのような内容のことを喋る同僚。会社から独立したいとかなんとか言っている。
お前ら何のために金を稼いでんだよ。遊びたくはないのか。叫びだしたくなる。
あいつらは俺の遊んでいる話を聞くと(うわっ、)というような目で見てくる。
一方で地元の友人達は中卒にして働き始め、まだ30歳にもなっていないのに二児の子持ちなどザラにいる。
昔は遊んでいたものの、落ち着いて丸くなったような雰囲気の家庭を見ると羨ましくて死にそうになる。
就職してから知り合う人々は、計算高そうな雰囲気を持つ奴らばかりだ。
おそらく自分自身、そういう雰囲気を醸し出しているのだろう。似た物同士がくっつき合う。運命だ。
その息苦しさに耐えて階層を上がるか、諦めて元の階層に戻るかの選択だよ。 子供作るつもりなら、その階層は子供にも伝搬するからよく考えた方がいいと思う。