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2014-04-28

田園調布スーパーには関西野菜がならんでいる

福島産不買層と福島ヘイト層を混同する向きが一部にあるようだけど、不買層はそんなマイノリティじゃないよ、という話。

タイトルのとおりだけど、城南・城西の高級住宅地区にあるスーパーと、周辺の城東地区厚木方面スーパーの品揃えを比較すると、前者には九州産・四国産を筆頭に中部以西および北海道産食材が明らかに多いことに気付く。

考えてみれば、この地区の住民は震災以前から国産」や「オーガニック」といった付加価値に金を出してきたプチセレブたちだ。

これまで、(水際のサンプル検査安全が確認されている)中国産米国産食材よりも国産品を選択してきた購買層が、「サンプル検査安全が確認されているから」という理由で福島産を購入したとしたらそれこそダブルスタンダードである

つまるところ、単に金に余裕があるから「多少値が張ってもイメージの良いものを買う」という社会の上層の価値基準から漏れただけの話で、プチ富裕層相手の小売店はそのニーズに乗ってうまく儲けているし、福島行政が大したイメージ戦略もなく「風評」を唱えている現状、市場の回復は望めないだろう。

余談。そういえば、ちょっと前に「高学歴の知識層の方が福島産を避けている(だから安全というのは無知につけこんだデタラメだ)」という話を見かけたけど、これはもちろん単に「高学歴なら高収入の可能性が高く、収入に余裕があれば買う物を選択できる」というだけのこと。

余談。うまくやったのがオーガニック食材宅配の「大地を守る会」で、震災直後に「子供のための安心」を謳う関西野菜セットプランと「東北応援」を謳う東北野菜セットプランを同時にスタートした。はてな的基準では「福島産の特別視を助長するようなマネはけしからん」のかもしれないけど、オーガニック(=付加価値)親和層に対し「応援」という別の付加価値を「安心」の対立軸として提示してみせたという点で特筆すべき戦略と思う。

 
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