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2021-08-02

コロナワクチン接種後患者の初剖検例論文を要約してみた(私的メモ

https://note.com/hiroshi_arakawa/n/na8399fa5fe4c

で触れらてている

First case of postmortem study in a patient vaccinated against SARS-CoV-2, Torsten Hansen et al., Int j infec t. dis, 2021 Jun;107:172-175

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1201971221003647

86男性が接種後18日より増悪する下痢があり、大腸内視鏡の結果虚血腸炎と診断された。

支持療法主体とした治療が行われたが腎不全の発生有り体調が悪化したため入院を続けていた。

25日目に リアルタイムPCRによりコロナ陽性と判明。その後発熱・呼吸苦・ラ音聴取があり、酸素投与・抗生剤の投与が行われたが、翌日腎不全呼吸不全により死亡。

死亡前日の血清検査によりスパイクタンパクに対するIgG抗体は十分であったが、NCPに対するIgG/IgMは見られなかったこから接種により十分な免疫応答があったことがわかる。

剖検では両側広範囲の気管支肺炎・膿瘍形成・球菌の存在が認められた。コロナ肺炎で見られるようなび漫性肺胞障害は認められなかった。

分子マッピングでは肝・嗅球以外のほとんどすべての臓器でコロナウィルスRNAが検出された。

接種後数週前から死亡する直前までコロナ感染典型的症状がなく、通常発症後7-14日で上昇する IgMの上昇がなかった。咽頭スワブ・剖検検体からは十分なウィルス量つまり

感染性が示唆される。これらのことより、分子マッピングの結果は感染早期の状態を反映したものと思われる。

これらの所見は特に肺に関して、ワクチン接種は重篤病態を起こすのを減少させるという動物実験モデルの結果や咽頭スワブウィルスRNAが持続するという結果と合致するものである

”Our findings are in line with previous evidence from animal models that immunization against SARS-CoV-2 by vaccination appeared to reduce the severity of pathogenesis, especially with regard to severe lung disease, while viral RNA persisted in nasal swabs ( Van Doremalen et al., 2020;Vogel et al., 2021 )”

今回の結果は、一回のワクチン接種でも免疫応答を引き起こすが、無菌免疫の成立には至らないという従来の説と合致するものである

感想)少なくともこの結果で"それどころかむしろウィルス抗体を利用して全身に感染蔓延させたように見えます。"といえない。論文ポイントとしてはコロナワクチン接種後患者でのコロナ感染早期像についての病理学的知見が得られた、ということでしょう。

 
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