2024-09-03

[]オーストリッチ丼~スープ添え~(吉野家

正式名称は『国産ダチョウ肉のローストビーフオーストリッチ丼~スープ添え~』らしい。長い名前だ。

肉の味は鶏肉とは思えない。何も知らなければ牛肉勘違いするだろう。商品名ではダチョウ肉を強調していたので肉を注意深く味わってみたが、ローストビーフと違って噛み切りやすい肉だった。牛肉ローストビーフだと肉の赤身の繊維が咀嚼と共に絡まって口の中でとどまるが、このダチョウ肉はほぐれやすい。その点では通常のローストビーフより優れているだろう。

反面で、肉のうまみがやや乏しい気がする。ローストビーフならば噛みしめるほどに肉汁とともに旨味があふれてくるが、このダチョウ肉は肉汁少な目でやや淡白に感じた。

とはいえ、注意深く咀嚼しなければ気にならない程度のことである。肉の味や匂いに気になることはほとんどなく、ローストビーフ牛肉のものの味であった。

味付けは問題ない。ローストビーフ丼として合格点という味だ。肉についたソースは旨味ととろみが多めの醤油だれといったところか。この肉に丼の内のサラダのわきに添えられたホワイトソースを絡めてさらに卵黄も加えれば、まぎれもないローストビーフ丼の味となる。

ちなみに、オーストリッチ丼には生卵と一緒に白身と黄身を分離するセパレータが付いてくるので、卵黄だけを丼にかけることが可能なのだ

さら汁物として鶏ガラスープも付いてくるが、この鶏ガラダチョウ由来のようだ。汁に固形具材は無い。中華料理における白湯パイタンスープに似た味がしており、鳥の旨味がしっかりと感じられた。

味は良かったけれども、匂いがかなり気になる。普段食する牛・豚・ニワトリには無い獣臭さを感じられた。個人的にはあまり好きではなかった。スープ薬味香辛料の類の味や香りがあまりなかったので、獣臭さは隠れることなく感じられる。このスープは万人受けする物ではないし、それどころか気に入る人は少数派となるほどの代物ではないだろうか。ネギを散りばめて胡椒を利かせるなどすれば匂いをある程度抑えられただろうに、それをせずあえてダチョウ特有匂いを際立たせることに商品開発者の挑戦心を感じた。

価格は1683円(税込)だ。はっきり言って高い。これなら普通にローストビーフ専門店に行った方がいいだろう。せめて価格が1000円くらいならば、普段吉野家の利用でも注文しようと思えるのに。期間限定かつ店舗限定商品として一度食べてみるのならありだが、リピートする価値は感じられない程度のコスパと言ったところだ。

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