身体的なコンプレックスだらけの人生だけど、なにがいちばん嫌かというと、ずばりムダ毛だ。
自分の毛深さときたら本当に嫌になるほどで、すねの表と裏はもちろんとして、膝まで鬱蒼、太ももの表と裏までびっしりだ。
しかも肌が白いせいで剛毛がより際立っていて、自分のことながら気色悪い。最近は暑くなってきたせいもあり、汗ばむと最悪である。
実害でいうと尻毛もやっかいだ。汚い話なので具体的には書かないが、トイレで嫌な思いをすることが少なからずあった。
そういうわけでかねてから億劫に思っており、また仕事でよくないことがあったせいもあり、半分鬱憤晴らしで処理した。
まずは素肌に優しいというバリカンで全体を刈った。美容院で髪を切ったあとのような、こんもりとした毛が玄関に生まれた。脚だけでこの量ってお前。お前ら頭に生えろよ。
処理したあとは、家庭用の脱毛マシンであるケノンを取り出し、どんどん照射していった。
このケノンという脱毛マシン、めちゃくちゃに優秀である。たぶんわざわざここで自分が言及せずともすでに名機として知られているだろう。
きちんと剃ってからケノンを根気よく照射すれば、そこの毛根は死滅する。
弱点としては照射範囲が小さく、1回の照射ごとに冷却の時間が必要になるため、脚のような範囲の広い箇所に施すときは、べらぼうに時間がかかることだ。
今回は両脚の全体を処理したということで、なんと4時間弱もかかった。映画をながら見しながらの作業だったが、それでもつらかった。これをあと最低5回から10回ほどやらなければならないと考えるとめんどうだ。
ちなみになぜケノンの効用を知っているのかというと、すでに両腕と体幹部の脱毛を完了しているからだ。
両脚がかように類人猿のようだったのだから、腕も腹も胸も、かつてはそれはひどいものだった。
腕だの胸だのは普通に社会生活を送っていても露出してしまう部分なので、脚とは違い、かなり早い段階で処理していたわけだ。
そういうわけで、長らく下半身は毛深く、上半身は毛がないという不自然な状態だったのだが、億劫さがまさっていて、ずっと目を瞑っていたわけだ。
これ以上書くと回し者みたいに見えそうだが、少なくともどこかの業者に長く通うよりは、これにバシッと7万円払ってしまったほうがいいように思う。
自分にかぎらず、ムダ毛を処理しようという人間の多くはあまり人に身体を見られたくないだろうというのもあり、時間はかかれど家でひとりで済むというのは魅力だ。
ところで、けさ全身のムダ毛がない状態で風呂に入って、とてもおどろいた。
ぜんぜん入浴感が違うのだ。本当に、まったく違う。
なぜこうも違うのだろう。ふしぎだ。なんというか、肌全体がきちんと湯船に包まれている。
たしかに上半身と下半身の入浴感が違うなとはかねてより思っていたが……
とにかく驚きだった。もしもムダ毛処理を考えている剛毛の男性諸君は、ぜひ湯に浸かってみてこの衝撃を体験してみてほしい。
時間はかかりそうだが、いざ脚の処理も済んだら次は陰毛で迷うのだろう。
範囲を狭めたいが、この箇所は照射の痛みに耐えられないのはわかっているので、うまくカットしてごまかすことになるのだろうな。
とくに見直さずに投稿