美味しい店がほとんどない地元で、唯一まともな味の餃子屋に行こうとしたところ、満員で入れず、かといっていまから自分で料理をするような時間でもなかったので、以前から存在を知っていた駅ビル地下のそこそこ口コミもよい(そういったことを信じてはいけない)イタリア料理個人店に入店した。
外からは見えなかったが、扉を開けるとカウンター4席しか客席がない店で一抹の不安を覚える。少々お待ち下さいと、目の下が化粧かクマかで真っ黒なおばさん店員に言われて5分程無闇に待たされた時点で、即効帰って自分でリュウジのバズレシピ見て邪道で美味しいパスタでもつくってればよかった。
トラットリア(店名がトラットリアをもじった造語になっていたので正式にはわかりませんが)だったのでお腹も減っちゃったし適当に注文しても良いだろうと思い2人で冷前菜、温前菜、パスタ2皿を注文したところ、「パスタ、パスタってなっちゃいますけどいいですか?」と聞かれる。パスタが2皿でOKと答えると「うちはシェアして出してるのでパスタ、パスタってなっちゃいます」とのこと。シェアしなくていいと伝えるも「うちはシェアしかできないので」とのこと。ランチもやってんだからシェアしないくらいできるだろうとは思ったが、まあ店の方針もあるだろうし、パスタを2皿という尋常でない注文方法をしているのであろう我々がおかしいのかもしれないのでここは「パスタ、パスタってなっちゃう」ことにしたがっておくことにした。
あえて頼んでなかったのに「お飲み物は」との圧があったのでビールとウーロン茶を注文(いますぐ餃子屋に行きたい気持ちが止められていない)。もしかしたらその時点で我々がおかしな客だから嫌われていたのかもしれないが、自家製パンが異様に熱くカチカチで、私が家で作ったときにめん棒がなくて適当に伸ばしたので厚くなりすぎてしまったピザ生地と同じ味がした。温前菜のトリッパはオレガノを入れすぎて草と油の味がした。シェアされたパスタのボロネーゼは煮込みすぎて繊維だけになった牛肉、かけすぎたパルミジャーノが混ざり合ってカルビーポテトチップスボロネーゼ味があったらこんな味だろうなという味。もう一つの冷製ジェノベーゼはオリーブオイルと松の実をいれすぎ、冷製パスタなのに茹で時間通常どおりでやりましたか?というくらいのカチカチ麺のイタリア風油そばで、ラーメン屋みたいに終わった食器を自分でカウンターの上に上げる方式だったのでより一層ラーメン感が引き立っていた。今回唯一美味しかったのはレバーペーストの下に引いてあったルッコラです(レバーペーストは溶けたアイスクリームの食感)。しめて2人で8200円也。二度といかないです。
※口コミサイトに悪評書いてもいいけど、コロナで飲食店が大変な中、潰れてほしいとは思わないし何なら店主に刺されるかもしれないのでここに。