「殺してやりたかった」としつつ、犯人は誰一人殺すことが出来なかった。
ただ、これはあくまで犯人視点での話であることには念を押したい。
誰も傷つかないに越したことはなく、誰も死ななくて良かった。そして重傷の女子大生の回復をお祈り申し上げたい。
死者が出なかったので、犯人は恐らく極刑になることがないと推測される。
こういう事件は大半、犯人にも破滅願望・自殺願望があって、死刑を望んで事件を起こす事もよくある。
だが、この事件では多分無理だろうなあ。
散々話題になっているが、犯人はサラダ油で火をつけようとして失敗している。
犯人にとってはそれなりに一世一代の舞台だったろうに失敗してるっていう。
多分まともに料理もしたこともなければ、サラダ油に火をつけるとどうなるか事前に試したり調べたりすることもなかったのだろう。
まず万引きがよくないとして、増田も小売店で働いていたことがあるが、その場で気付かれるような万引きは相当ヘタクソだと思う。
サラダ油の話と同様だが、とにかく計画性が皆無で行動が突発的すぎる。煽り抜きで何かの障害なのかもしれない。
閉店時間の想像がつかなかったのか?とか別に閉店してても明日行けばいいのでは?とか、冷静に考えるとツッコミどころが多い。
とにかく事件の詳細が出れば出るほど、犯人がいかに無計画かつ突発的な人物であることと、そして彼の今までの人生が何をやってもうまくいかなかった事は想像に容易く、なんだかやるせない気持ちになってくる。
天は二物を与えないと言うが、実際には何でもできる奴と何をやっても上手くいかない奴がいる。その差になるのが一つこの計画性で、計画性がないやつはだいたい何をやっても上手くできないのだ。
いや、犯人に計画性があったらあったで事件がもっと大ごとになっていたので、公共的な意味で言えばこちらの方が良かったのかもしれない。
だが彼と言う人間1人にフォーカスすると、とても悲しい事件だと思う。
一番可哀想なのは被害者なのは当然だが、加害者が加害を起こさなければそもそも被害者は生まれることがなかった。彼がここに至る前に社会は何か出来なかったのだろうか。
女性側の意見は散々フェミ界隈が盛り上げてくれてるのでここでは省略するが、この事件はもっと「無能男性」が声をあげるべきだと思う。
女性が等しく救われる社会は同時に、無能男性が救われる社会でもあるはずだからである。これはどちらか片方だけが進行する事はあり得ず、今回の事件はまさに女性も無能男性も差別されたが故に起きたものだと思う。
だが無能男性は計画的ではないので、どう声をあげたらいいかも分からないか、あげ方を間違えて大体失敗するのも分かる。悲しい。
境界知能ってやつだろうね。これ。