料理人をやってると、お客さんの反応がとても気になるのでついつい見てしまう。
第5位 会計の時やお見送りの時に、美味しかったと言ってもらう
会計が終わった後、ごちそうさまに加えて「美味しかった」を言ってもらえると嬉しい。
うちは比較的リーズナブルな価格設定なので、高級店よりは難易度低いかもしれないが
みんなも外食して美味しいと思った時は「美味しかった」を伝えてほしい。
第4位 食べた時に「ウンウン」とうなづく
これは一人のお客さんによく見られる反応。
一口、二口食べた時に納得するようにウンウンとうなづいてくれる。
これを見るとお客さんの期待をちゃんと応えられたんだな、という確証が持てる。
常連さんで黙々と食べて「ご馳走さん」ってぶっきらぼうに言って帰るオジさんがいるのだが、
彼は毎回同じメニューを頼んでウンウンと確認しながら食べて去っていく。
無口で無愛想。でも、なんだかとても嬉しい。
この反応が見れる時は大体「過去食べた同ジャンルの中で一番旨い」という評価をもらったと思ってる。
この人の人生の中で、今回出した料理がトップを飾ったのかーと勝手に想像して、ふふふという気持ちになる。
そうだろうそうだろう。美味いだろう。結構、頑張って仕込んだんだよ!
と心の中でガッツポーズをしている。
参加者の人たちが食べ終わった後に、口々に美味しかったねーと話してるのを聞くのも最高だ。
店の人間に言うのでなく身内で話す「美味しかった」は、お世辞抜きなんだろうなと思える。
常連さんの「ここは、何食べても美味しいよなあ」みたいな言葉が聞こえてくると、
俺は結構エゴサしちゃうので、その時に美味しかった感想がいっぱい読めるのも凄く嬉しい。
第1位 瞳孔が開き、無言で高速で食べる
美味しい物を食べたとき、人は目を瞑ってうっとりすると言うが、あれは嘘だと思ってる。
急いで体内に料理を取り込もうと、食べる速度が上がり興奮状態になる。
作った料理がそうなることは、年に数回もないけど本当にそうなる。
そう言う時、人は男女問わず我先にと料理を貪る。遠慮とかも吹っ飛ぶ。
会話が止まり、人目を気にせず料理に向き合う姿は、とても美しく官能的で素敵だ。
その瞬間が見たくて料理を作ってるのかもとさえ思える。
美味しかったら、できるだけ素直に美味しいを伝えてほしいなあと思ってる。
孤独のグルメみたいだな