2019-08-04

白米は2度死ぬ

日本(にほん/にっぽん)には古来より白米信仰存在した。

保存性の高さから年貢としても用いられてきた白米はいしかただの食品とは一線を画する物と信じられてきた。

白米は栄養価が高い。

白米は偉い人が食べるもの

白米さえ食べていれば幸せ

この神話とある病の発見により打ち砕かれる。

その名は「脚気」。

かい話は本題から外れるので結論から言えば、白米は万能の食品でなどでは全くなく、白米に偏った食生活栄養バランス崩壊を招くのである

こうして白米神話は1度は崩壊した。

白米神話戦争敗戦とともに蘇る。

物資不足の中、多くの食品庶民にとって貴重品となっていった。

あらゆる食べ物が貴重品となる中で、庶民が口にする機会の減少を最も嘆いた食品最大公約数こそが白米である

白米が万能の栄養を持ち合わせないという事実は、戦後の飢えた民衆とは無関係事実である

純粋カロリー不足による死すらも目前に迫る世界では、栄養という言葉カロリーという意味に置き換わる。

白米の持つカロリー純粋栄養として扱われ、カロリー不足という万能の死を回避する無敵の栄養商品として白米は再び蘇る。

飽食時代が再び白米を殺す

21世紀、日本食糧事情は大幅に改善されていた。

多量のカロリー摂取による成人病問題となるほどにまで。

栄養という言葉意味は、タンパク質や様々なミネラレル、ビタミンバランスよく取るという意味に置き換えられていく。

カロリー摂取目安は到達目標ではなく制限目標として設定されていく時代

嗜好性の高い書品の増加により街にはカロリーが溢れていく。

何気なく飲んだタピオカミルクティーの500㌔㌍と同じだけ何かの摂取を諦める必要があると人々が悩む時代

白羽の矢が立ったのは白米である

聖域となっていた白米はゆっくりとその神秘ヴェールを解かれていく。

白米が食べられることを有難がっていた時代、当たり前になっていく時代、そして食べないという選択肢に人々が辿り着いた時代

戦争という暗黒時代が1度は戻した時計の針、それは再び運命場所へとたどり着く。

白米2度目の死。

日本という国で最も名の知れたその食品が、食卓上の存在意義を問われる日がやってきたのだ。


出典:民明書房「白米信仰の死」

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