高校を出るくらいまでは常に成績トップで、1浪したけど旧帝大の中でも上位のほうの大学へ行った。
中高生のときから漠然とではあるが将来の夢を持ち、それにまい進していたのだが、大学在学中に急に覇気がなくなって人生諦めモードになり、夢を捨て、就活の準備もできずに失敗し、今日までの10数年間、何度か会社を変わりながら現在は地元に帰って地元の中小企業の世話になっている。
大学の学部やサークルの同期・先輩・後輩は皆ことごとく大手上場企業に就職したり独立系資格を取得したりして各方面で活躍しており、素晴らしい社会的ステータスを手に入れている。
(その分心労は絶えないのだろうが)
それに引き替え自分は夢だった資格取得は挫折し、就職先も転々としながら地元に逃げ帰って名も知らぬ中小企業にいる。
たまに同窓会的なものがあれば呼んでもらえることがあるが、皆が内心自分のことを嘲笑しているように思えてならない(被害妄想なんだろうけど…)。
当然と言えば当然か、平均的な願望はあるが結婚もしていない。
上記の通り自分に自信が持てないから、好きな人を振り向かせることすらできない。
自分自身は今の生活が気に入っている(地元というだけで無意識のうちにどこか安心できる環境が好き)し、そもそもこうやって他人と比較ばかりする生き方なんて自分の首を絞めるだけだってことは頭ではわかっている。
ただ、周囲はそうは見てくれないから、どんどん自分の居場所を狭められる…ような気がしてくる。
地元に帰ったのは、両親だけは絶対に自分を蔑んだり嘲笑したりはしないという安心感があるからだ。
本当は1人暮らしして名実ともに自活したいのだけど、今ならおそらく心を壊してしまうだろう。
過去が誇らしく思える分、今のみじめな生活はなおのこと耐えがたいものがある。
かといってすぐにタヒぬ勇気もなく、このままみじめな姿をさらし続けなければならないと思うと、この先暗闇しかない。