あくまで俺の話をする。この話の主語は全て俺で。お前のことでもお前の嫌いなやつでもない。もっとも、お前が俺のことを嫌いなら、その限りではないけれど。
俺はたぶんアニメキャラが好きだからアニメアイコンにしているんじゃなくて、そういう女の子に成りたいからそういうアイコンを使っているのだと思う。そんなことに最近気が付き始めた。「好き」と「成りたい」にどういう違いがあるのかという話になるかもしれない。俺はそのキャラクターとキスやセックスをしたいわけではない。そのキャラクターがキスやセックスをしているところを眺めたいわけでもない。俺は、アイコンのような女の子になって、かわいい服を着たり美味しいお菓子や果物を食べたいんだと言えば、いくらか通じるだろうか。
今のところ自認している性は男だし、性的な関心を抱くのも女性だ。とはいえ、男として(いわゆる男らしく)生きるのはかったるいし、女性にもあまりガツガツと行く気にはなれない。セックスも最後まで集中できたためしはないし、もしかしたらゲイなのでは?と思って念のため男とやってみたけどそういうわけでもなさそうだった。まあその時はタチだったからサンプルとしては正しくないのかもしれないけど。たぶん俺は異性愛者の男性ながら異性愛者の男性としての才能が決定的にない。というかぶっちゃけ、自分が恋愛的なことをしているのを想像するだけでも気持ちが悪い。結婚とか子育てとかはストレスなく想像できるけれど、自分の容姿に対する評価がとても低いから、自分が恋愛しているのを想像するのがとてもつらいんだ。女性と仲良くわいあって話すところまでは大丈夫。でも、自分が女性とキスやセックス、それもどちらかと言えばキスをしているところを想像すると、本当にきつい。悪い冗談はやめてくれと言いたくなる。俺とセックスできる女の正気はいつも疑っている。どうしてこんなに醜い男と?という疑念が絶えないし、実はこれは俺が気が付いていないだけでレイプなのでは?という考えも浮かぶ。だから、つらい。それに、男の体を持っていると、誰かを「かわいい」と評価すること自体に特別な意味が生まれてしまう。俺は無邪気に、意味もなく、本当になんの意味も伴わず、ただ「かわいい」と祝福したい。なのに俺の肉体はそれを邪魔する。俺は自分の肉体が憎い。だから、アニメアイコンのようなかわいい女の子になりたい。
それはただ責任から逃れているだけなのでは?とか、結局与えられる側に徹したいという幼児性の表れなのでは?という指摘があるかもしれない。その通りだよ。頼むからみんな死んでくれ。かわいいと祝福することによって何かの意味を伴ってしまう性別に生まれたことが本当に悲しい。女性も女性で何か社会的な意味合いを生じさせながら何かをかわいいと評しているのかもしれない。だとしたら俺は人間をやめたい。かわいいアニメキャラになりたい。
俺はアイコンのようなかわいい女の子になりたかった。さもなくばこの世すべてのペニスを道連れにして全員去勢したい。少なくとも、この男としての体と社会的立場は捨てたい。
共感した。全然違うことを考えてるかもしれないけど。 バンドマンだったりアニメキャラだったり映画の登場人物(俳優というより役)だったり色々だけど、こうなりたいっていう憧...
性を無くしたい。これに尽きる