2015-05-20

漢字/ひらがな、どっちを選ぶかマイルール

はてなブックマーク - 素人さんの原稿でとりあえずチェックする漢字にしないだけで読みやすくなる単語 - Togetterまとめ

やあ、弱小専門書出版社に在籍していた増田ですよ。乗り遅れた感がすごいけど、読んだら書きたくなったので書く。

上のまとめは「素人さん」「読みやすくなる(=元々のオメーの文章読みにくいんだよ)」という表現でいらん反感を買ったと思うんだけど、たしかに適切に開く(=ひらがなにする)と見た目にメリハリがついて、頭に入りやすくなる効果はあるなーという実感は持っております

自分が使っていた一般ルールは以下のような感じ。記者ハンドブックは持っていなかった。口伝。文法用語を間違ってたらごめんネ。

だいたいいつも開く

抽象的な名詞

もの」「こと」「とき」「ところ」etc.

具体的なモノを指すときや成語は漢字のまま。

補助動詞/形容詞

「(~して)あげる」「(~して)ほしい」「(~し)だす」「(~し)すぎる」etc.

連語

「~にすぎない」「~における」「~によって」etc.

接続

「また」「したがって」「すなわち」「もしくは」etc.

副詞

ほとんど」「もっとも」「たいへん」etc.

開くかどうか悩む

数詞が絡む言葉

ひとつ」とか「ひとり」とか。算用数字にするか漢数字にするか、それともひらがなにするかというのが毎回悩ましかった。

基本的には縦組みなら漢数字、横組みが算用数字にして、とくに意味合いの強そうな表現(「一人ひとり」とか)だけ開いてお茶を濁していた。

常用外漢字

新聞NHKは一律で開いてるのかな?

「かえって読みにくい」とか好みの分かれるところなので、著者とも要相談

反対に、漢字のままにしなきゃダメ

固有名詞とか熟語とか

これは絶対。だからテキストを一括置換してハイおしまい、っていうのは危険で、目でもチェックする。

人名異体字に注意。

例文

以上をふまえて例をあげますと、

勿論、増田で最も人気の有る記事と謂えども、便を漏らした男の泣き言に過ぎない。

という文は

もちろん、増田もっとも人気のある記事といえども、便を漏らした男の泣き言にすぎない。

となるわけです(あ、書き忘れたが「有る/在る」「無い」もだいたい開いてた)。

在職時に扱っていた『ある専門分野の書籍では』だいたいこれでやっていました。ガチガチ専門用語が頻出する原稿も少なくなかったので、多少なりとも見た目をやわらかくしたいという意図もあり、自分はかなり開く方だった。で、カギカッコをつけたように、これはあくまである1分野の話で、ジャンル対象読者によってまったく変わってくると思います。たとえば、小説エッセイだと書き味というか、文の手触りみたいなもの重要でしょうから、こういう機械的な方法はそぐわないでしょうね。

ブコメで書いてる人もいましたが、基本的には「1冊の中で統一がとれていればOK」だと思っています。あとは読者対象をふまえて著者と相談。ここまで書いておいてなんですが、結局ケースバイケースなんですよね。1冊1冊で変わってくるので。

ちなみに

いまはニートだよ!!!

から午前中から長文を書きこめるよ!!!

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