自己啓発とか引き寄せの法則とかが大好きな社長が経営する会社に勤めてた。
年がら年中、絆とか、心とか、自分たちが日本を良くする、とかそういう話ばかりしてた。
社長は、「主婦とか障碍者とか、そういった人たちが働きやすい会社を作る。自分たちがそういう会社を作れば、地域のほかの会社も追従してくるはずだ」っていつも熱く語ってた。
6年くらい勤めたけど。従業員が10人以上にならない。多くても7,8人。
腰ぎんちゃくみたいな従業員が2人いて、それ以外はたいてい半年以内に辞めちゃう。社長が少しでも気に入らない点を見つけると徹底的に潰すから。自分は相当続いたほう。
社長が熱く語るたびに、キャー社長ステキー、自分たちも社長の夢を実現するためにがんばりますー、なんて盛り上がってた。
自分にとっては些細なことで、ただ社長にとっては天地がひっくりかえるようなことを自分がやらかして、退職に追い込まれた。
辞めるときに「お前のような条件の人間を雇ってくれる会社なんてないんだからな」って懇々と語られた。
けど、なんか、あっさり仕事就けた。地元ではトップクラスの規模の企業。
働いてみたら、その会社すんごいたくさん人いるのね。当たり前だけど。
男性もいる、女性もいる、若い人も、年配の方も、健常者も、障碍者も。
半年以内で辞める人なんていない。何年も、何十年も勤め続けてる。
あ、なんだ。社長が目標にしてた会社ってあんじゃん、って思った。
しかも、ツイてるとか、ありがとうとか、呪文のように唱えなくてもいい。
残業よりもツイてるツイてる、ありがとう、感謝します、私は幸せです、と唱えているほうが辛かった。
転職できたのは前職でいろいろと経験させていただいたおかげだと思う。それはすごいありがたいと思う。
でも、お歳暮やお中元を分けてもらったこととか、毎日3時のおやつがあったこととか(その分残業になる)、毎月行う飲み会(全員参加が必須)はすべて会社負担だったとか、
お金で渡すとすぐ使ってしまうからとかいう理由でやたら物をもらっていたこととか(給与はかなり少なかった)
社長が「こんな社員思いの会社はないぞ」とアピールする理由になっていたことは、たいてい「あれなんだったんだろ」と思う。
お金で渡すとすぐ使ってしまうから あのステーキ屋と同じじゃないか。 http://biz-journal.jp/2013/06/post_2315.html 「なぜ和孝君に休日を与えずに働かせているのか」。執行役員から問われたA...
社長のキャパでは 5人が限界だったんだろう。 引き寄せの法則は、自身のキャパを超えてまでは引き寄せられないそうだ。
へぇぇー!って思わず声上げちゃった。 なるほど、それなら社長が信じきっていた引き寄せの法則にも納得がいく。