サラリーマン、経営者を経て、今はフリーランスになったデザイナーの私のお話。
正社員デザイナーだったが給料は激安、そしてブラック。締め切り間近は社内にシュラフで眠る。
もらえる給料は、27歳のときは残業200時間して手取りで17万円ほどだった。
クライアントや上司からの理不尽な修正に耐え、アイディアの手柄は横取りされ、搾取されてきた。
スキルは割と自信があったので、いつか独立することを目標に耐えてきた。
満を持して独立。ソシャゲのイラスト制作が増えてたので、フリーランスではなく法人にして大きく回すことを選んだ。
貯金がなかったので親から借金をし、300万円でデザイン事務所を立ち上げる。
なんとか少ない利益ながらも回せるようになってきたが、私自身は半年間で休み1日、というような状況。
社員たちは残業したがらなかった(おそらく家でランサーズなどの副業をしていたと思う)ので、
自分ひとりが土日も深夜もイラスト修正をして、なんとか納品をするような流れだった。
社員の給料と事務所代などで月に120万ほど出ていくので、私は月に400時間ほど必死で働いた。
当時売上が平均で150万ほどで、自分自身の給料(役員報酬)は月30万円。ボーナスは勿論ない。
よく考えたら、これってサラリーマン時代よりも奴隷なんではないか、と思った。
もちろん経営者の力不足なところが役員報酬に反映されると思うが、もし社員がおらず
自分ひとりでやればおそらく月100万の売上で80万円くらいの粗利を出せると思った。
結局、社員たちは「デザイナーを辞めたい」とか「ゲーム業界に転職が決まった」とかで辞めていった。
新たに人は雇わないで、そのまま減っていって、今年の夏にひとりになった。
で、今はフリーランスになってイラストを描いているのだが、当初の予想に近い、月に70万ほどの粗利が出る。
しかも時間は自由で、平日に旅行に行ったり、映画を観に行ったりも可能だ。
何が言いたかったかというと、私は社員時代は奴隷だったけど社長時代はもっと奴隷だったってこと。
もちろん業界と社員数によって話は変わってくると思うが、零細企業の社長は社員よりも奴隷の可能性があるということ。
これから独立する人は、もしかすると奴隷になるかもしれない覚悟をきめた上で、独立するのがいいと思う。
フリーランスの平日はわりと寂しいけどね。
いきなり社員雇うところが奇行すぎるな…
おまえら、経営者にはやたら厳しいよな
なんで勝手にまとめて単一の人格ってことにしてんの? 俺は別に経営者にも非経営者にも同じスタンスでしか物言わないが。