2014-11-09

経営者サラリーマンより奴隷だった話

サラリーマン経営者を経て、今はフリーランスになったデザイナーの私のお話

サラリーマン時代

正社員デザイナーだったが給料は激安、そしてブラック。締め切り間近は社内にシュラフ眠る

もらえる給料は、27歳のとき残業200時間して手取り17万円ほどだった。

クライアント上司から理不尽修正に耐え、アイディアの手柄は横取りされ、搾取されてきた。

スキルは割と自信があったので、いつか独立することを目標に耐えてきた。

会社立ち上げ時代

満を持して独立ソシャゲイラスト制作が増えてたので、フリーランスではなく法人にして大きく回すことを選んだ。

貯金がなかったので親から借金をし、300万円でデザイン事務所を立ち上げる。

ノウハウを蓄積するため業務委託ではなく正社員を雇う。

社長時代

なんとか少ない利益ながらも回せるようになってきたが、私自身は半年間で休み1日、というような状況。

社員たちは残業したがらなかった(おそらく家でランサーズなどの副業をしていたと思う)ので、

自分ひとりが土日も深夜もイラスト修正をして、なんとか納品をするような流れだった。

社員給料事務所代などで月に120万ほど出ていくので、私は月に400時間ほど必死で働いた。

当時売上が平均で150万ほどで、自分自身給料(役員報酬)は月30万円。ボーナスは勿論ない。

よく考えたら、これってサラリーマン時代よりも奴隷なんではないか、と思った。

社員のために身を削っている奴隷

もちろん経営者力不足なところが役員報酬に反映されると思うが、もし社員がおらず

自分ひとりでやればおそらく月100万の売上で80万円くらいの粗利を出せると思った。

フリーランス時代

結局、社員たちは「デザイナーを辞めたい」とか「ゲーム業界転職が決まった」とかで辞めていった。

自分は全く引き留めず、むしろ内心ほっとしたのを覚えている。

新たに人は雇わないで、そのまま減っていって、今年の夏にひとりになった。

で、今はフリーランスになってイラストを描いているのだが、当初の予想に近い、月に70万ほどの粗利が出る。

しか時間自由で、平日に旅行に行ったり、映画を観に行ったりも可能だ。

結局・・・


何が言いたかたかというと、私は社員時代奴隷だったけど社長時代もっと奴隷だったってこと。

もちろん業界社員数によって話は変わってくると思うが、零細企業社長社員よりも奴隷の可能性があるということ。

これから独立する人は、もしかすると奴隷になるかもしれない覚悟をきめた上で、独立するのがいいと思う。

フリーランスの平日はわりと寂しいけどね。

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