アパルトヘイトを止めたので、有色人種と白人の間に壁はなくなり、白人のみの国家というのも存在しなくなっている。
かつて、正教徒の国アメリカは無数の移民を受け入れ、人種も宗教もごちゃごちゃになった。
元増田が想定しているのは、ドイツくらいかと勝手に思ってるんだろうけど。
その上で、敢えて言うのであれば、経済先進国≒白人国家くらいの感覚でざっくり語ろう。
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一次産業でも二次産業でも、物を大量に生産し、他の国より安く売る。
簡単に言えばそういうことが国家の力だった時代がかつてあった。今は違うんだけど。
それは、国際的企業が人件費の安い国で生産し、販売を行うので、生産力が単純に国力の指標にならなくなったんだね。
経済的な大国とは、つまり飽食社会を形成出来る国か、と言うことに落ち着くと思うんだけど、物質的な余裕は知的活動につながりやすいので、子供の手を借りなくても食っていけるのであれば、子供には教育を施す。
教育がしっかりして、飢えていなければ社会的モラルは保たれやすい。
逆に、いっぱいいっぱいなら、余裕が無くて教育も社会的モラルの土壌も育たない。
だから、経済先進国が秩序があるように見えるんだけど、さて、最近はそれもどうだか。
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ともかく、飽食社会は広がり続けているので、教育もどんどん行き届いている。
同じ水準の教育を受けた人間同士なら、白人も有色人種も似たようなもんだ。
ここで重大な問題が生じる。
同じ教育水準でコストが安いなら、様々な仕事が安い方に流れる。
先進国に集まっていたコストがそうじゃ無いところに集まっていく。
昔、アメリカで日本車を壊すデモがあった。アレはアメリカの経済的衰退の始まりだと思っていい。
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国家規模で考えなくても、一国の中でも、例えば簡単な仕事はコストの安い移民に独占されたりもしている。
移民のコストが安いなら、先進国の国民も同じレベルの給与水準に耐えなければならない。
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面倒になったのではしょるけど、現在経済的に有利であることが将来的に不利になることもあるって事だね。
今や生産能力なんてナンの担保にもなりゃしないし、開発なんかも結局人件費に落ち着く。
世界の先進国とそうでない国との差は近づきつつあるし、先進国は様々な制約で経済成長に歯止めが掛かっている。
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結局、白人様なんてありがたがってもしょうがなく、彼も僕も同じ人間でしかない事を踏まえた上で、育つ環境以外にみんな大した違いなんてないんだって思っておこう。
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一応、今後についてだけど、今後は資源持っていても、やはり経済音痴の国は損をする。