2023-04-05

小学生女児の頃、ストーカーをされていたけど誰にも言えなかった話

※※このお話知的障碍者の方への差別助長してしまうかもしれない内容になっています

それは増田意図ではなく、望むところではありません。※※

  

  

ですが、そういう内容であるがゆえに、今まで誰にも言えずにいました。

  

  

相当前の話なのでほぼそのままではありますが、一応フェイクを要所で入れています

まり読ませようと書いている文章ではないので、ポエムだと思って読み流してください。

  

  

当時うちがあったのは関東の片田舎住宅地であったその周辺には昔、少し有名な知的障碍者の人がいた。

  

出歩くのが好きな方なようで、小学生だった私も登下校の時にほぼ毎日レベルでよく見かけていた。

電柱の影や、建物の隙間などに隠れて(?)いることが多く、たまに「いー!!」と声を出しながら走って移動していた。

「いー!」と言っている様子から、みんなからは「いっくん」と呼ばれ親しまれていた。

  

そう、親しまれていたのである

ほぼ毎日レベルで見かけていたこともあり、私たちにとっては日常風景であった。

からかう子すらもはやいなかった。たとえ事情を知らない子がたまにいて、ついからかってしまっても、周りの友人が注意し謝罪するような雰囲気があった。

  

ただ、いっくんの兄にはよく思われてはいないようだった。

  

ある日、私たちが通っていた小学校いっくんの兄と名乗る人が来た。

「全校集会を緊急で開くから体育館に集まるように。」

先生に言われるがまま、集められた私たち

  

いっくんの兄と名乗るその人は、重々しい空気体育館児童が集まるやいなや泣き顔で

「弟をいじめてるやつは出てこい!!!!」

と、差し出されたマイクを受け取ることもせず怒鳴りだした。

  

いわく、いっくん私たち学校児童からからかい暴力を受けているというのである

それも一度や二度ではなく、自分は非常に頭にきていること、加害者を同じ目に遭わせてやりたいと、大の大人が泣きながら怒鳴る姿は数十年経った今も忘れられない。

  

いっくんのお兄さんが他の職員に制止されながら帰っていったあと、体育館は異常に静まり返っていた。

突然のことであったし、小学生にとっては迫力がすごく、かなり怖かった。

  

かにいっくんいくらしまれていたといっても、一部には石を投げるなどのいたずらをした人もいたようだ。

その兄曰く、なので今となってはどうだったかは分からないが。

  

ともあれ、そのようなこともあり、より一層いっくんにはみんな優しくした。

知的障碍者の方を差別してはいけない。

いじめたりからかったりなど、もってのほか

私たち健常者と同じ。悪者なんかじゃない。

彼はただ、平和毎日をすごしている大勢のうちの一人なのだ

  

  

  

その集会が行なわれる少し前、いつものようにいっくんを道で見かけた。

いつも通り、電柱の影に隠れて周りやこちらをじっ……と見ている。

私はその時たまたま一人だったが、こちらもいつも通り横を歩きすれ違った。

  

「さちーーー!!!

  

さち、私の名前だ。

突然いっくん名前を呼ばれた。呼ばれた?

繰り返し、繰り返し。

「さち、さち、さちちちぃ・・・・さちーーーーー!!!

  

聞き間違い?早口に「いーー!」と言っているのがたまたまそう聞こえるだけ?

混乱し、足が止まった。

反射的にいっくんの方をつい見てしまった。

バチっと目が合えば、いっくんはそれまで居た電柱の影から勢いよく飛び出し、突然走ってどこかへいった。

  

自分より大きい生き物が突然予想していない動きをするというのは、いざ目の当たりにするとかなりビビる

こっちに来たらどうしよう、逃げたい、そう思っても体が固まって動かなかった。

  

  

気のせいかな、最初はそう思っていた。

だって、なんで私の名前、知ってるの?

かに登下校の時、いっくんの前で友人たちと呼びあっていたけれど。

  

  

あの集会で、お兄さんが言っていた。

「○○(いっくん)は普通の、君たちとなんら変わらない俺の大切な弟だ。」と。

そうだよ、気持ち悪いとか思ったらダメなんだよ。ダメダメ

そもそも、もしかしたら私の聞き間違いかもしれないし。

  

  

でも、気づけば下校時間や登校時間待ち伏せされている。

―――――たまたまだよ。たまたまタイミングがあっただけ。

  

一人の時、追いかけられたこともある。

―――――ちがうよ、こっちに移動しようと走ってただけだよ。

  

気のせい。

  

気のせいだよ。

  

ほんとに?

  

  

何年も、ずっと続いてるのに?

  

  

ある日、母親と歩いているとそこにいっくんがいた。

横を通ったその時、また「さちさちさちさちさちーーー!!!」と叫ばれた。

母は笑いながら「名前呼ばれてるみたいに聞こえるわねぇ」と言った。

私は「早口で何言ってるか分からないけど、びっくりするよね~」と笑いながら返した。

  

  

  

  

正直、今真剣にこのことに向き合うと「気持ち悪かったな」と思う。怖かった。

本当に言い方が悪いのは分かった上で書くと、言葉が通じるかわからない相手に、名前を叫ばれ、待ち伏せされ、追いかけられるのはひたすら気持ち悪かった。

でも差別はいけないことだから。あの人は知的障碍者で仕方がないから、これは気持ち悪がってはいけないし、何も悪いことはされていないんだ。

当時は本気でそう思い込んでいた。気持ち悪いと思うことすらできなかった。怖いとか避けたいとか、感じさせてもらえなかった。

  

  

本音をいえば今現在も、知的障碍者の方とはなるべくフラットに接しようとはしているものの、心の底の抵抗感がすさまじい。

できるだけ関わらずに生きていけるなら、その方がいいとまで思ってしまっている自分もいる。

  

  

差別はよくない。差別は、よくないことだ。

  

  

大人になり、「そういう被害」もあると知った今、それでも誰にも打ち明けられないけれど

  

せめて自分の中でだけでもあの頃の自分を救ってあげたいと思い、匿名の海に流すに至った次第。

  

これを読んだ諸氏は賢いから、きっとこれは質の悪いフィクションだと笑い飛ばしてページを閉じてくれるだろう。

追記

視点だけで怖かった、嫌悪感がひどかったということばかり書いていたからなんとなくひとりよがり感が強いかもしれないけれど、

相手がしているのは犯罪行為なんだってところがこの話のミソなわけで……

  • 障害者は性犯罪しても殺人してもノーカンだからいいよなあ 嫌がったら嫌がった方が差別!!ってことになる 障害者様に楯突く奴はみんな敵なので 大人しく性犯罪の餌食になってろっ...

  • 繋げておきますね クズはクズでしかないので配慮しても無駄。繊細アピールはするが他者への共感は皆無だし他者を助けることもない ▼座席が隣で泣かれてた子供って本当に不細工...

  • 2006年の新潟保育園児死傷事件では2人の園児が殺害されたが知的障害を理由に責任能力が限定されるとされ懲役20年だったな。 重大事件の場合はとりあえず起訴はする感じか。

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