はてなキーワード: マサカリ投法とは
ガイドブックでは伝えきれない町の魅力を、住人との交流を経てお伝えして参ります。
今回の町はここ『アノニ町』。
そんなアノニ町の魅力とは?
早速、覗いてみましょう。
どうやら石切りで遊んでいるようです
ーーこんにちは
少年:まあ数回 観たい番組が放送されない時があって 消去法で観たことはある
ーー今 何をやっているのですか?
少年:兄貴に石切り教えてもらってる おーい兄貴! テレビ! テレビ!
少年の兄:分かってる! あまり映りたくないから あえて避けてんだよ
ーー少しの間 様子を撮らせて貰っても?
少年の兄:構いませんけど……いま苦戦していて進展がないので 面白い画は撮れないと思いますよ
少年:よーし! そら!
弟くんは水面に向かって、叩き落すように投げます!
「ドボンっ」
予想通り、一回も跳ねることなく失敗。
少年:ああ~! 一回も跳ねない
少年の兄:いや 今の投げ方ではダメ 現に一回も跳ねてないんだから 俺がもう一回やってやるから ちゃんと見とけよ
そう言ってお兄さんがゴツゴツとした石を拾う。
すると弟くんとほぼ同じ独特なフォームで投げる!
1回、2回、3回…………
少年の兄:テレビだからってオーバーすぎでしょ そんな大した回数じゃない
ーーいや 回数とか以前に投げ方が……
少年:俺と兄貴で何が違うんだろうなあ 同じように見えるんだけど
少年の兄:俺が言語化できる範囲内の説明はし尽くした 後は習うより慣れろだ それとも今から別のコーチを呼んでくるか?
ーーあの……その投げ方で(石を)跳ねさせようとするのは難しいと思いますよ
兄弟:え?
同じ反応、さすが兄弟といったところでしょうか。
兄:いや 確かに一般的な投げ方ではないけどさ ちゃんと跳ねてるし
ーー恐らく その投げ方で数回跳ねさせるのと 普通の投げ方で跳ねさせるんだったら 普通の投げ方のほうが断然……
少年:ああ もう これでよく分かった! 兄貴がコーチに向いていなかったのが原因だ!
少年の兄:違うな お前の物覚えが悪いのが原因だ
お兄さんに一般的な投げ方を学んでもらい、それを弟くんに教えてあげてはと提案します。
少年の兄:この石切り自体 弟にどうしてもと頼まれて渋々やってるだけなんで俺はどうでもいいんですよ あいつ(弟)が友達相手に見栄張りたいって言うから仕方なく……あ これ言っちゃマズいか
何とかお兄さんを説得し、スタッフが水の石切りの普通の投げ方を見せます。
それを見たお兄さんはすぐにコツを覚え、いつものやり方と同じくらい跳ねるように。
あんな投げ方で跳ねさせられるのだから、もとから才能はあったのでしょうね。
こうして満を持して、弟くんに教えます。
少年の兄:あの投げ方をしていて気づいたんだが まず軽い石のほうが良いな あと力任せに投げるんじゃなくスナップを利かせて 回転をかけて投げることが重要だ
さっきまでのグダグダが嘘のように、スムーズに練習は進みます。
少年:よーし、それ!
改善後なんと十数分で、弟くんは安定して10回以上跳ねさせられるように!
少年の兄:ありがとうございました 今回のことは弟にとっても俺にとっても良い勉強になりました 学ぶこと 教えること それぞれの難しさが分かりましたよ
ーー最後にちょっとしたお願いなのですが さっきのあの“独特な投げ方”でもう一度やってもらってもよろしいでしょうか?
少年の兄:ええ? “あの投げ方”そんなに面白いです? 構いませんが 今になって改めてやるとなると何だか気恥ずかしいな……
お兄さんがゴツゴツとした石を広い、あの独特なフォームで渾身の一投!
「ボッチャーン!」
水しぶきがこちらに盛大にかかるほどの見事な着水。
先ほどのが嘘のように跳ねてくれません。
少年の兄:あれ なんで跳ねないんだ?
ーーいや こちらに聞かれても……