2024-09-07

牛角の「女性半額割引」が男女差別である理由

映画館レディースデー男性専用サウナ等、男女を理由サービス提供内容を変えたり制限する例はいくつでも見つかる。

最近ではレディースデー男女差別の誹りを受け廃止される流れにあるとはいえ、結局のところプランの内容自体会社経営方針戦略に過ぎず、

学生割引といった年齢による優遇などとさして変わりはない。法律が裁かないにしても、もしそれが不公平なら、自由経済が裁きうる範囲の話だ。

ただ黙ってやっていればよかったものの、牛角広報で大っぴらに次のようなことを言ってしまっていて、これは明らかな男女差別である

食べ放題での注文量が、女性男性に比べて肉4皿分少ないといった背景からスタートした本企画女性だけの利用はもちろんのこと、男性も含めたみなさまで、お得な焼肉食べ放題を心ゆくまでお楽しみください。

この一文で牛角広報は、食べる量を理由不公平感を減らそうとしたのかもしれないが、かえってこの一文こそが、これがまぎれもなく差別であることを示してしまっている。

なぜなら、もし本当に食べる量が根拠なのだとしたら、女性より食べる量の少ない一部の男性からも二倍の料金を徴収する事態という矛盾した状況を生じさせてしまうからだ。

男性女性より多く食べる傾向にある」というデータ自体客観的ものであるが、すべての男性から二倍の料金を取るというこのキャンペーン実質的な内容は、「ゆえにすべての男性女性より多く食べる」という差別判断のものである

これは「黒人白人より平均IQが低い」という客観的データ根拠に、「ゆえにすべての黒人白人よりIQが低い」を演繹してしまうのと同じ愚行であり、

もし食べる量が本当にその根拠、あるいは背景であるなら、食べた量そのもの個人差によって料金を調整すべきであり、この論理に則るならば、わざわざ性差を迂回して料金を決定することにはどんな正当性もない。

もし「女性男性に比べて肉4皿分少ないといった背景」がこのサービス正当性裏付けられると思っているのならば、少なくともその発想自体は紛れもなく差別主義であると言わざるを得ない。

問題は、けして男女に対して別種のサービス提供すること自体にあるのではない。ある人の発想が、性差上の差異個人差異とそのまま結びつけてしまとき、そこに差別という決定的な問題が生まれているのである

すくなくとも牛角広報が放ったこの一文は、当然のように受け取られるべきではない。

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