このあいだ、母にこう尋ねられた。
「おまえ、外出るときローション持ってってんの?」
んな、バカな。と思う前に、
「しまった」
そう、感じた。
買ったおもちゃから、ローションだけ取り出して捨てるはずが、ポケットに入れたまま忘れていたのだ。
自分の限界について、強く感じている。もう生きているのが困難だな、苦しいな。主治医には、
「理由は、あるでしょうか……?」
と、言われても毎年おもい当たらない。
完全におもい当たらないわけではなく、借金だとか、交際関係だとか、こうやって精神状態が悪くなると、この二つがだいたいおかしくなる。
借金は、お金が親管理になってから、いっさいのお金を渡されなくなった。ほしいものは、親にお願いするしかない。親は嫌そうにグチグチ言って、買う。あとは、何か売って買うしかない。
親は、あるときお金についてのやりくりを、自分にお金を渡す方向で提案してきた。それは好条件で、よいやり方だった。でも、自分は親とお金の話をしたくは、ないのだ。どれだけ好条件でも、話をしたくないのだ。私は、今年も借金をし、150万くらい、いった。
ものを買う自分を止めることができない。Kindle本を買う。あの作家はあるのか、あの本はあるのか。ポチ、ポチ、ポチ……。気づくと、三万くらいはなくなっている。何故?
次の日、Kindleを眺めて、私は
「昨日の私は、いいラインナップを買ったな」
買った本を覚えていないから。
だらしない。私は、だらしない。なのにどうして、毎年ちがう交際相手がいる。どこに惹かれるのか、いや、私がだらしないからか。そうか。
中学から連絡を閉ざす癖があった。いや、私としてみれば、もうあなたと話したいことは、何もないのだ。もうなにも考えられない。
ごめんなさい。
そんなことを思っているのか?
わからない。
本当に、わからない。
あなたはどうして私のことがそんなに好きなの?
私は今年、はじめて死にたくて死にたくて、頭を抱え、頭をベッドに押し付け、呻き続ける体験をした。
と、思っている。
たぶん、これまで生きてきて、こんな体験はしている。
じゃあ、どうしてそう思っているのか。
その頃とは違う、つよい苦しみを感じているからだろう。
なら、どうして?
わかりません。
精神的に異常がある。病院で診断されたさい、死にたくてしかたなかった。いまとは別のしかたで。しかし、生きるならば、障害年金だの生活保護だの、そういった支援のもと、生かされるんだと思った。かたや、もう生きるのはラクだ。かたや、国は人を生かしたがっている。と思った。
はじめに書いたエピソードが、ここ数日、死にたくなると思い出す。
外に出て、たばこやらを買うと、近所に友達の家を見つける。けっして比較しているわけでも、ひがみでも、自分を下げているわけでもない。けれど、私は、もう、どこに出ても恥ずかしい人間なんだ、と思う。
同窓会に呼ばれたことは、一度もない。成人式に行かなかった。だから当たり前だとおもう。
ネットで見ていた、2chとかの、こういったことを話している人を
「そんなんあるのか」
と、思っていた。
「こいつは成人式にも行かないし、同窓会にも呼ばれないだろうな」
と、思っていた。
私には、それをできるほど、友達との関係を、いい加減にできなかった。
話すことも苦しくて、一挙一動に責められる可能性があると考えているだろう。
会えないんだ。喋れないんだ。苦しいけど、なにが苦しいのかわからない。
助けてと言えない。いう理由がないんだ。
ながれるままに、おなかがすいたから、ご飯を食べるように、死にたいんだろう?
死にたいんだ。
そうなんだ。
そのたび私は苦しい。