ずっと前から思っていたことだが
「ドラえもん」に出てくるジャイアンは非常に有害なキャラだ
子供があの暴力性まねするとかそういう話ではない
世の多くの人々は「いじめ」といえば
ジャイアンがのび太をいじめてるようなのを思い浮かべるだろう
実際に今でもああいう暴力的なの「も」ある
しかし現代の現実のいじめはあんなに直接暴力的でもなく
いじめっ子といじめられっ子が明確でもなく
複数人の仲間内で特定の子がいつも「いじられ役」にされて
「”いじめ”ではありません”いじり”です」と自己正当化しつつ
その場の空気や集まってる面々の盛り上がりの”ノリ”で
いじめ行為をやっているからこそ悪意に自覚がなく
行為がエスカレートしていくパターンではないか?
しばし前に1990年代の雑誌記事で小山田圭吾が
10代のころ関わってたと報道されたいじめ内容
(実際には小山田がワルぶって他人の行為を吹聴しただけ)も
北海道旭川で起きた女子中学生が他生徒の面前で
自慰行為を強要されて自殺した件とかもこの手のパターンぽい
つまり、現実には一人の明確ないじめっ子がいて
暴力的に命令するいじめなんてとっくに時代遅れなのに
明確な主犯もなく場の空気やノリでいじめが発生し
それゆえ悪意の自覚がないという事態をみんなきちんと理解せず
いまだに単純古典的なジャイアンのイメージに囚われてる
本当にジャイアンって人々の想像力を殺す有害なキャラだと思う
藤子不二雄FとAは2人とも世の中そんな単純じゃないと理解してた筈
とくにAの方は「少年時代」なんかを読むと
いじめっ子といじめられっ子が単純な支配被支配関係とは限らず
どこか相互に依存的な共犯的関係の場合だってあることを描いてる
――まあでもみんなジャイアン的キャラが好きなんだろうな
ああいうわかりやすい直接暴力タイプが悪いことにしておけば
自分も場の空気やノリの共犯者かもしれないことを自覚せずに済むから
Permalink | 記事への反応(1) | 23:13
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子供が成長して社会に出た時、ジャイアンみたいな人に搾取されないように、 敢えていじめっ子キャラを描いているんだよね。 いじめのやり方が変わった現代では、ジャイアンの言動も...