2023-01-17

とあるSIerから転職者の採用試験をした思い出

ウチはとあるIT会社であるコンサル業務もあるため、生意気にも中途採用試験にはケース試験採用している。

そんなに難しいものではなく、ユースケースをあらかじめ求職者提示してそれに対する考察を書いてもらうというものだ。

これが書かせてみると求職者の人となりが見えて結構面白い上流工程に強い人は、非機能ビジネス拡張性について書いてくるし、開発が主戦場求職者機能プログラム、開発体制に関する課題懸念を洗い出す。

正直この試験自体面接時のネタにするためのもので、真面目に書けば99%おとさない。おとす対象は、白紙回答とか2,3個適当に書いて提出してきた明らかに熱意のない人々だ。

しかし、一度だけとても熱心に書いてきたにも関わらず、落とした事例がある。その人は超大手有名SIerの4,5年目選手情報工学ではないが、理系修士号を持っていた。

彼の指摘は「この文章句読点が多すぎます」とか「レイアウトがずれてます」とか「サーバサーバーが混在してます」とかマジか、というレベルであった。職務経歴書にも主な経験としてはベンダーコントロールスケジュール管理であったため業務部分での鋭い指摘は期待していなかったがあまりにもきつかった。

彼が転職しようとしたきっかけは経歴書に書いてあった気もするが覚えていない。ただ、何も経験値がない自分に焦ってアクションを起こしたのかもしれない。ただ、動くのが遅すぎた。

結局我々は彼を面接に進ませずに落とした。

彼が書く文面には誠実さや品を感じる部分はあったので、おそらくとても良い人なのだろうが肝心な所が不足していた。

まりSIerサゲはしたくないが、彼の事をふと思い出して寂しい気持ちになってしまったので書いてしまった。

彼は無事転職できたのだろうか。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん