2022-12-09

超絶優秀な若手職員が辞めたら業務が劇的に減った

私は役所技術職員で、公共工事発注施工監理業務を行なっている。

役所の忙しい部署議会系、財務系、人事系であることは間違いないけれど、残業の実績を見るとそれに匹敵するくらい我々も忙しい。

業務過多と、業者上司の板挟みになってメンタルが壊れる人間がかなりの数いる。

これは、どちらも元を辿れば工事設計の質の低さが原因になっている。

当然、プロ設計委託しているのだが、委託先の選定にあたっては地域要件があり、もともと腕が悪いのに加え、高齢化も進んだいくつかの設計事務所に大量の設計委託せざるを得ない。

そうすると納期が守られず、指摘事項が修正されないままのデタラメ図面が納品され、職員必死こいて修正を試みるも不完全な状態工事発注され、受注者が決まり図面通りに施工できないか発注者が責められ、現場調整と工事内容変更の事務手続きに追われ、職員が潰れてしまう。

優秀な職員であればデタラメ図面をフルリフォームして工事発注でき、問題なく完工まで辿り着けるわけだ。

なので自分設計ができる職員はとても貴重なのだが、エース級の超絶優秀な若手職員が辞めてしまった。

独立して設計事務所を始めるとのことだった。

いつもの設計事務所と彼は顔馴染みであり、優秀なのも知られているから、結構な数の案件で協力会社として加わり、役所要求する質に仕上げて成果品を収めてくれた。

役所特有無意味書類こちらが催促せずとも提出され、誤りもない。

彼の設計だと工事発注前の地獄のような修正作業ほとんど発生せず、劇的に業務量が減った。

私だけではなく課全体が減ったが彼の恩恵であることは明らかだった。

彼は打ち合わせで課に頻繁に顔を出すのでたまに雑談をするが、労働時間は減って年収は数倍になったそうだ。

また優秀な若手職員が辞める。今度は2人もだ。

聞くところによると、2人とも彼の事務所に入るそうだ。

果たしてこれは良い循環なのだろうか。

  • 役所がやる仕事というのは本来金にならない仕事(金にならないけど誰かがやらないと社会が回らない仕事)だから 民間で金になってさらに仕事量が減る(ヒト×モノのコストが下がる...

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