めちゃくちゃど田舎に住んでた。
電車も通ってない。インターネットは最近光回線がきた。実家に帰るとまだときどき3G回線に切り替わる。その程度の田舎。
同級生は7人(途中で一人引っ越ししていって6人に)。全校生徒は30〜40人程度の今は廃校になってるような学校。
そんなど田舎に住んでる大人ってのはだいたい個人事業主だった。
大工だったり、○○組という土建屋の社長だったり、飲食店を営んでいたり、木工だったり。
自分の父親は車で1時間30分かけて電車もあるしデパートもあるちょっとした街の会社に努めているサラリーマンだった。やってることはコピー機の営業。
なんでそんな人がど田舎に住んでるかって言うと父も母も同郷(つまりこの田舎出身)で両祖父母から結構な束縛があったからだ。(一度引っ越ししようかって話になったが母親の祖父がやってきて怒鳴り散らしていたがそれはまた別の話)
さて前置きが長くなったが、そんなんだから自分の父親の仕事紹介みたいなのが本当に嫌だった。
・どんな仕事?
みたいな内容で、先生としては「将来像を建てる時にどういうプロセスがいるかを実感してほしい」みたいな意図があったのは今になればよくわかるのだが、営業マンにとってはかなり「ない」「ない」「ありません」みたいな感じの質問だったので父親もすごく頭を悩まして答えてくれたのを覚えている。
それをまとめたものを授業参観で発表するわけだが、周りの子が「お父さんは○○組の社長です!おじいさんから会社を継いで従業員さんは何人で」とか「お父さんは料理人で調理の専門学校にいって○○というところで何年修行して…」みたいな所で「自分のお父さんはコピー機を売る仕事をしています。大学にいって精神面を鍛える必要がある仕事で」みたいなことを発表させられた。
今になったら別に恥ずかしい事でもないんだけど、周りの発表が尊大すぎてなんというか「手に職」感があってきつかった。
だから自分は「手に職をつけよう」と漠然と思い浮かべて大学にもいって精神面を鍛えてこんな時間に増田できるような会社の総務職についたってわけ。