2022-05-26

大事オカマのおじさんが死んだ

さっき葬式に出た。まだ気持ちの整理がついていない。

オカマのおじさんというのも変な呼び名だが、友達に話すときはいつも「オカマのおじさんがさぁ」と言っていたのでそのまま書いてみる。

22くらいの時に、路上で泣いてる私を気に留めて話しかけてくれ、あったか飲み物をくれたのがきっかけで知り合った。

お金もなく仕事もうまくできず、適応障害っぽくなっていろんなことがうまくできなくて、繁華街の隅っこで静かに嗚咽してた時にパーっと寄ってきて世話焼いてくれた。今考えてもちょっとウケる歌舞伎町やぞ。ただの酔っ払い可能性もあるのに、私が泣いてる感じがしたから声をかけてくれたんだそうだ。

おじさんはオカマだが(ゲイ)、その時たまたま女装していただけで普段は男の格好をしていた。缶に入ったお茶かなんかをもらってそれで手をあっためて、感情失禁みたいになってた私は自分の置かれた状況を聞かれてもないのにただ話した。おじさんは聞いてくれた。なんかいい人そうだったので連絡先を交換した。

別に魔法みたいなことは何も起きなくて、おじさんの知り合いがやってる工場仕事を紹介してもらって(一人で黙々とできるから人に気使わなくて疲れないんじゃない?とのことでやってみたら自分的にとても良かった)時どきLINEしたり飯に行ったりした。

おじさんは酒がほぼ飲めない。一杯飲んだら真っ赤になるタイプからと酒を飲んでるところを見たことがない。バー勤務なのに働いてる時も基本はお茶しか飲んでいなかった。

何ヶ月かに一回おじさんに話を聞いてもらいにおじさんが働いていたゲイバーに遊びに行った。

そしてその店で知り合った別のゲイの人に、おじさんが亡くなったことを教えてもらい葬式に出た。

コロナほとんどおじさんに会えず(2回くらい新宿ですれ違って少し離れたところから近況を叫び合った)、体調がちょっとね〜なんて話を聞いていたのだがおじさんはエイズだったのだそうだ。

ここで私が言いたいのは「会いたい人には会える時にあっておいてね」みたいな綺麗事ではなく、頼むからみんな性病検査に行ってくれよなということです。

おじさんは人の世話は散々焼いていたが、自分の体調には無頓着で、しっかりエイズ発症するまで病院に行くことがなかった。

おじさんが昔は普通に結婚していて、でもやっぱりゲイである自分を偽れなくて離婚して、ゲイとして新しい人生を歩んで、そして私におせっかいを焼いて、エイズになって塵みたいに消えてしまった。

消えちゃったよ。もうどこにもいないよ。

めっちゃ優しい人ってわけでもなく結構女嫌いなのかな?って思うくらい口悪い時もあったし、100パーいい人って感じでもなかったが、おじさんがいなかったら今の私はいなかったよ。

病気が憎いよ

  • そんなおじさんがポジ種ヤバ交尾してたと考えるとしみじみと感じ入るものがあるな

  • SEXしなくても甘えさせてくれる男がいなくなった、まで読んだ

    • 金はらわなくても甘やかしてくれる女がいないおまえらにも響くだろ

      • 最初からいないのに響くわけないだろ

        • なら最初から(ゲイにしか)いない話を興味深く読めるだろ 悪口だけ言いに来るやつ、そういうとこだぞ

          • 全然「なら」で繋がってないだろ むしろ響いたなら悪口書かないんだから悪口書いたってことは響いてないってことだろ

            • 好きな子いじめちゃうムーブの40代…かなしいほどかわいくないな

  • そういうリスクこみで性交しているんだからそれで社会保障費つかうなよとおもってしまう かんぜんにリスク対策してやるならまだしもそんなんかんがえんでやって感染して莫大な医療...

  • 10年前以上にAIDSを発症させずHIVの段階で止めておく方法がだいぶ発達したのを知って驚いた事がある。 そっから10年経った今になってAIDS発症するのってセルフネグレクトとしてもかなり...

  • 下半身を経由せずに男と女が交れたのはとても貴重な経験だし、救われるものが多いよね。 異性同士は痴情がもつれやすいし、同性同士だと視野が狭くなるから。

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