2021-08-05

気づいたらヤシノミ洗剤を6トン買っていた話

ヤシの実洗剤を買った。あの、ラベルに爽やかなヤシの実が描かれた食器用洗剤だ。

コスパを重視しまくる私は”お徳用”とか”業務用”ってやつに目がなくて、定期的に買うような日用品は何でも大容量のやつを選んでしまう。

バスルックは4キロだし、シャンプーは5キロ入っているものを買った。おそらく一年以上買い換える必要はない。

そんな私が、ホームセンター食器用洗剤を探していた時に目をつけたのが、おなじみヤシノミ洗剤が5キロも入っている商品

ホームセンターの棚の一番下にホコリを被って鎮座していた。長いことここに置かれていたのだろう。

私はこの5キロボトルがとにかく好きでだ。アホみたいな内容量とそのずっしりとした重さは、「今後世界が一変しても、とりあえず半年くらいは今まで通りコイツを使い続けられる」という安心感を与えてくれる。

まり、5キロボトルの洗剤があった時点でそいつを買う以外の選択肢はない。しかコイツ、3倍コンクと書いてありる。

「コンク」の意味を調べると「濃縮されたもの」と出てきた。おお、素晴らしい。つまりコイツは内容量は5キロだが、その中身は3倍に濃縮されているので、実質15キロ分の洗剤が入っているのだろう。

こんなの見せられたら買うしかない。ヤシノミ洗剤の洗浄力とかそんなものはどうでも良くて。とにかく、大容量っぷりにメロメロだった私は、5キロのヤシノミ洗剤とともに自宅へ帰っていった。

後日、わざわざ詰替え用に通常サイズのヤシノミ洗剤を購入し、頑張ってそれを使い切った。100円ショップ適当ボトルを買ってきても良かったが、あのヤシの実が描かれたボトルがなんかオシャレで、キッチンに置いておきたかったのだ。

早速ボトルに詰め替える。5キロボトルは棚から取り出すだけで一苦労。詰替作業も最早ちょっとした筋トレ

ん?

使用方法が色々とおかしい。

ベルにでかでかと3倍コンクと書いてあったので、当然3倍に希釈するものだと思っていたが……

希釈倍率は1200倍だった。

え?3倍コンクどこいった?そもそも1200倍って……え?

意味わからん希釈で1200倍って、もうそれはただの水だろ。

「泥水にワインを一滴たらしてもそれは泥水のままだが、ワインに泥水を一滴たらせばワインは泥水になる。」って言葉あったが、1.2リットルの水に1ミリリットルの洗剤を垂らしたって、それは水だろ。どんなにコンクされてたって、洗剤にはならない……というか1200という数字はどこから出てきたんだ。

ということで調べてみたら、3倍コンクされていない5kgヤシノミ洗剤を発見使用方法を見てみると…


希釈倍率400倍だった。なんでだ。3倍コンクじゃないやつの時点でだいぶ濃縮されてる。

ということで、3倍コンクする前の洗剤の時点で400倍に濃縮されていたみたいだ。3倍コンクは、「400倍に希釈する洗剤を更に3倍濃縮した洗剤」という意味だった。400✕3=1200。希釈倍率1200倍の謎が解けた。

そして、もうお気づきの方も多いと思うが、5キロある洗剤を1200倍に希釈したらどうなるか。

6トンじゃん。

最終的に6トン分の洗剤になる。気づいたらヤシノミ洗剤を6トン分買っていた。

一般的なヤシノミ洗剤のボトルは内容量500gである。つまり6トンだと?

なんと一ヤシノミ洗剤のボトル1万2000本分になる。

うっかり1万2000本分の洗剤を買っていたらしい。日常で起きるエラーにしては桁がおかしい。

1万2000本分の洗剤を死ぬまでに使い切ろうと思ったら、どれくらいのペースで消費する必要があるんだ?

計算してみたら1.6日に1本でした。

一週間に11本。

確実に使い切る前に死ぬ

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