デジタル庁のトップは女性がいいらしいので、ニュージーランドにおけるセクハラについて書く。デジタル庁ってなんだ?
セクハラについてどう思うだろうか?セクハラという単語を聞いたときにパット思い浮かべる構図はなんだろうか?男性が女性にやる?上司が部下にやる?やってる側の風貌は?年齢や見た目は?やられている側は?ちょっと思い浮かべてみてほしい。
ニュージーランドでも当然セクハラは起きている。いくらジェンダーギャップ世界6位といえども起きるものは起きる。だが、セクハラはきちんと定義されている。
まず、男女平等の思想が浸透しているニュージーランドでは、被害者の性別には関係なく被害者として対応される。加害者についても加害者として扱われる。
つまり、セクハラという単語を聞いても特定の構図が頭に浮かばないようになっている。特定の構図が浮かべばそれはすでに差別となるからだ。ニュージーランドにでは、ステレオタイプな考えは差別として取り扱われる。
まず、わかりやすいのは、加害者が被害者に対して相手の意向も考えずに、執拗に性的なアプローチをかける場合だ。これはわかりやすい。そして違法だ。
次に少しわかりにくいケースがある。これについてはおそらくニュージーランドで働く人々は研修を受けるのではないだろうか。
女性の上司が男性の部下に悪ふざけでボディタッチをするのはセクハラだろうか?
このような状況で、されている側がやめてほしい、と言ってすぐに謝罪してやめたとしてもセクハラだろうか?
このようなことがあったあとに、ポジションの降格や減給があった場合、セクハラだろうか?
答えから言うと、あからさまではないが後でセクハラで揉める可能性がある、と言うことだ。いつか?降格や減給があったときだ。このときに、セクハラだと騒がれる可能性がある。
セクハラで騒がれるとかなりめんどくさいので、あまり親密なアプローチはかけないようにというのが研修の内容だ。セクハラが差別だとか重要なトピックももちろんある。
つまり、実質的な不利益が発生した場合に、これらがセクハラとみなされる可能性がある、と言うことだ。上司が「こっちの申し出を素直に受けない報復にあなたを降格します」などというわけも無ければ、「この間のこととは関係なしにこの結果となりました」と言われてはいそうですかと素直に受け入れるということも無い。
そして、ニュージーランドは男女平等の思想が浸透しており、セクハラの加害者になる人も、被害者になる人も、男女問わずいる。
だが、加害者には男性が多く、被害者に女性が多い、と言うことはみんな知っており、ニュージーランドのメディアでは、被害にあった男性や、加害者に回った女性の話はあまり報道されない。このあたりがどうしてかはよくわからない。