なろう系マンガに関する、取り留めのない雑感。あくまで“なろう系マンガ”の話ね。
馴染みがない人にはピンとこない話なんだけれども、なろう系マンガも一大ジャンルになってて想像の数十倍は出版されてるんだよね。で、まあ玉石混合でいうと「石」の方が多い。石は早々に打ち切られてることが多いし、玉は編集側が猛プッシュするから、そんな印象抱かない人もいるだろうけれども実態としては石の方が圧倒的に多い。
ちなみに、この前提を共有できていない人に向けてイチから説明はしたくない。なろう系マンガとは何ぞやレベルの人に理解できるような話じゃないもん。今まで数えれきれないほど読んできて、その都度ツイッターで感想を書き続けている身だからこそ「石が多い」と言っているのに、2~3玉ほど挙げられても意味がない。挙げられた作品も私は当然知ってるし、その何倍も石を挙げられる。
過去数年のなろう系マンガ全部リスト化して、それらに玉石判定したものを用意すれば説得力は増すだろうけれども、そんな知識マウントしなきゃ分からない人を納得させる必要性がない。傾向の話に知見がないまま参加して、杓子定規な意見しか言えない人間を説得したって何の得もない。ちゃんと知見を蓄えて相応の意見をしてくる人は私に指摘されるまでもないし。
で、本題なんだけれども、ここでいう“石”ってのは「なろう系のフォーマット」を“そういうもの”として割り切った上での評価ね。なので他のマンガジャンルとは“石の基準”が違う。もし同様の評価基準で定めるなら石はもっと多いだろうけれども、そこまで求めてしまうと「そもそもこのジャンルに触れるだけ無意義」って結論になるので。そうならない程度には期待できるジャンルよ。
まず私からいわせれば「なろう系のフォーマット」自体は批判点になりえない。俳句を「短い」なんていって批判したりしないでしょ。でもそれは賞賛にも値しないってことでもある。俳句を「5・7・5がいい感じ」なんて評価しないでしょ。要は「その部分を誉めても貶しても大して意味がない」ってこと。
使い倒された形式は、それ自体が評価対象になりえない。ガムは噛めば噛むほど味がなくなるけれども、それでも噛み続ける人はガムが美味くてそうしているわけじゃないでしょ。つまり「なろう系マンガだから石が多いわけじゃない」ってことは踏まえておきたいわけ。なろう的な要素を踏襲して面白い物が複数ある以上、(ダメな)なろう系マンガの問題点は“そこ”ではない。
では私が主観的に見ても客観的に見ても石が多いと思うのはなぜか。理由は大きく分けて三つあって、ひとつは「原作の問題」、ふたつめは「漫画担当の問題」、みっつめは「出版社や編集側の問題」。この三つの問題点は他の漫画ジャンルにも共通することだけれども、“なろう系マンガならではな”問題点も孕んでいると思うわけ。それらはまた気が向いたら書こうっと。我ながら大したこと書いてないのに雑感長くなりすぎ。
前回の続き。 原作の問題 広義的に「なろう的なフォーマットを主要に含んでいるマンガ」全般を指して語っているけれども、「なろう」自体が小説投稿サイトであることから、そもそ...