小さい頃からずっとだ。
家で飼ったことのある生き物は金魚すくいの金魚と兄弟が捕まえてきたオタマジャクシぐらいか。
母が金魚の水槽を洗うのを見るにつけ、面倒くさそうだから自分は絶対やりたくないなと思っていた。
私はバツイチで元夫は大の犬好きだった。
彼の家族も当然のように全員犬が大好きで、犬を家の中に入れている日もあった。
私は彼の実家に行く度に、犬臭い家だな、不潔な感じがするな、と思っていた。
口には出さなかったけれど、わたしはあまり犬に触れなかったし、犬を褒めるようなことも言ったことがなかったから、犬が好きな人間でないことは伝わっていたかもしれない。
夫と別れたのは犬が理由ではないけれど、あの犬臭い家から解放されたのはとても清々しい。
インターネットを見ていると犬や猫の写真や動画に沢山いいねがついていて、普段別のクラスタに属している人たちも可愛い可愛いと愛でている。
彼らはSNSで飼っているペットの写真などをアップしているけれど、私はいいねを付けたりしないし動画は開くこともしない。
別に彼らが動物の写真をアップし続けることは構わないし、特に嫌な気持ちも無い。
ただ私が「動物に興味が無い」と言える場があまりにも無いな、と思いこの文章を書いている。
動物に興味が無い人間はおそらく私と同じように他人の目を気にして大声で主張することはしないと思うので、相対的に動物が好きな人間が目立つようになっているとは思うのだけれど、動物に興味の無い人間はとても少ないように感じる。
そして動物が好きな人たちは動物を嫌いな人なんてほとんどいないよね、と思っている気がしてしまう。
彼らが自分のテリトリーで動物を愛しているのは構わないのだが、ペットの写真を見せられたりすると心にもない「カワイイネ」を言わないといけないので大変苦痛だ。
さては動物のアンチだなお前