PS4で二個買ったら半額セールやってたので、今更TOBを買ってみた。
独善的なやつが、勝手に正義を執行して犠牲を出し、それに主人公が怒って反逆するというありきたりな物語。
これまでのテイルズでは、主人公を無知で考えなしという設定にすることで、「お前は何も知らないんだ」みたいなウエメセの説教をして、「勧善懲悪じゃない」を実現してた。
これには問題があって、プレイヤーは主人公のように馬鹿じゃないんだが、行動を選択できないから、「作られた失敗」にいちいちイライラさせられて、敵の方に感情移入する始末になった。
今回も「勧善懲悪じゃない」を公式で謳っていて、独善的な敵というお家芸は健在だが、主人公をいきなり悪堕ちさせることで物語を転がすことにしたらしい。
わかりやすい生贄としてのラフィを用意し、プロローグでラフィに世界を変えたいと敵側の正義を語らせる周到ぶり。
敵の手のひらを転がされてる感満載で物語が進み、終盤で一方的に説教され言い負ける主人公。
プレイヤーに追体験させるのに、なんでこういう構成にするのか。
説明すれば解決しそうなことも、したり顔で相手を見下すから壊れる世界。
それを解決したところでカタルシスはないんだけれど、これを「勧善懲悪じゃないから(ドヤァァァ)」みたいに言うのやめてほしい。
それでもメインストリーさえ忘れれば、軽快なパーティチャットや、戦闘システムを目当てに楽しむことができていたが、今作はそれも無理。
何しろ、バカな主人公なら許された場違いなお笑いチャットも、悪堕ち主人公だと違和感しか産まない、それをやってる横に主人公いるんだぜ?とか考えさせられてしまう。
随所に挿入されるチャットが軽くて、その温度差にクラクラくる。
戦闘システムは、ガードだのチャージだの導入されてテンポが悪くなっている。
必殺技でコンボを繋いで、爽快感を楽しむためのゲームでもあったのに、コンボできる俺すげぇ、なシステムに変わっている。