2018-01-01

欠陥人間が、欠陥をもつ(とは思えない)彼を想い続けて苦しむ

前I都知事言葉をそのまま借りると、ある性質もつ人たちは「遺伝的に何か足りない(≒欠陥をもつ人間」だそうだ。

本当に足りていないのか、足りているのか、どれだけ考えても結論は出てこない。

ただ、自身では「あ、俺、足りていないな」と実感することも多々あるので、そのたびに「欠陥なりに謙虚に生きよう」とは思っている。

 

そう、俺は欠陥人間だ。

 

そんな俺は、普段生活ではむやみに人を好きになってはいけない(と考えてきた)ため、

物心つく頃から気持ちをどうにか自身操作したり、押し殺したりしてきた。

それがクセになってしまったのか、人を好きになる感覚が分からなくなってしまった。

生活はしやすいのだけれども、何だか寂しい。

 

また、心にぐさりと突き刺さりながらも、嘘をつきながら同意したり、笑ったりすることがある。

それもクセになってしまったのか、もう一人の自分に罪を負わせるような感覚で、どんな誹謗中傷をされようとも気にならなくなってしまった。

…これも何だか寂しい。

 

誹謗中傷は、はじめは抵抗感があったのだけれども、

中傷している人が過去に受けた嫌がらせの話を聞くと、同情する気持ちにもなるのだ。

その人も苦しいことをされたのだな、と。

それを考えると、俺からは何も言えなくなる。

 

さて、普段生活では(ありがたいことに)遊んでくれる知人はいるが、さすがに嗜好の話までは出来ない。

同じ性質もつ知人たちと、そんな話をしたり、遊んだりすることで寂しさを紛らわしている。

それが、翌日からの活力にもなっている。

ただ、やはり彼らを好きになる感覚はない。

 

…「ない」はずだったが、感覚麻痺していただけなのかもしれない。

 

あるとき、同じ性質もつ人で、新たに知り合いとなった人がいた。

初めてその人と会ったとき、何か心が高揚してくる感覚を覚えた。

そして、会うたびに「その人を知りたい」欲求が出てきた。

その人は俺に「また遊びたい」と言ってくれるようになった。

(今振り返ると、すでにこのとき、俺は彼を想っていたのだろう。)

 

何回か会ったあとに、俺は仕事で数ヶ月間住まいを離れることになった。

「戻ったらまた会いましょう」と言い残して。

 

また会えて当たり前だと思っていた。

 

 

仕事が終わり、住まいに戻った。

約束通り、彼を誘った。

 

返事がない。

忙しいのだろうか。

 

数週間経ったあと、再び誘った。

やはり、返事はない。

  

…。

  

俺は、彼に会いたい一心で焦っていた。

その後、半年間にわたり、しつこく思われないことを願いつつ、誘い続けた。

彼の心境を想像しながら、言葉を変えて。

 

彼は、一方的に誘いが来るものから、しだいに不快に思ったのに違いない。

ついに返事が来た。

「今までありがとうございました。」

と。

 

 

俺のなかで「近づきたい」と思っていた人が、離れていってしまった。

 

本当に、もう二度と会えないのだろうか。

しかしたら、またいつか可能性があるのだろうか。

 

そして、そのことが、もう1年近く、頭にこびりついて離れない。

その人を想うたびに、俺に非は無かったのか、ほかに出来ることはなかったのかと自省している。

気持ち何だか萎縮してきている。

 

気分を紛らわすため、別の知人に打ち明けた。

一時的に落ち着いたが、すぐにぶり返してしまった。

 

メンタル面を強くすれば前向きになれると決めつけ、俺には似つかないが、格闘技を始めた。

そして、闘争心昇華できないくらい、気が弱っていることを自覚した。

 

これまで、どんなことでも時間が経てば忘れられたのに。

一日に何回も思いだすようなことはなかったのに。

今回ばかりは違うようだ。

 

そもそも、なぜ彼を欲しているのか考えた。

おそらく、彼のもって生まれもの自分にとって「憧れ」なのだ

彼と近くにいるだけで「安心」できたのだ。

 

ただ、彼を求め続けていても、心は暗闇のなかに閉ざされたままだろう。

 

悲しい。

苦しい。

この欲から逃れたい。

 

そう思っているのに、なぜ考え続けてしまうのか。

なぜ彼なのか。

なぜ同じ性の人なのか。

 

だって、彼でなければダメなのだ

代わりのものはないのだ。

 

早く忘れたい。

でも、ふと想ってしまう。

 

またどこかで逢いたい。

どうにか振り向かせたい。

 

苦しみながらも、この問題は、俺自身解決するしかないのだ。

欠陥は、欠陥なりに、考え続けなければならないのだ。

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