2017-11-22

[] #42-2「ドッペルさんはマトモに見れない」

現実

近所の公園広場にて

マスダ(弟)「というわけで兄貴に聞いてもさっぱりだった」

ミミセン「マスダの兄ちゃんですら何となく判断しているのなら、僕たちじゃ見当もつかないよ」

シロクロ「アイドンノー! アイドンノー!」

タオナケ「私も見分けはつかないけど、“兄弟の絆”とかなんじゃない?」

マスダ(弟)「あったところで見分けがつくもんじゃないだろ」

タオナケ「そういうドライなところはそっくりね」

原点

ミミセン「そもそも何でドッペルはマスダの真似をよくするんだ」

マスダ(弟)「別に俺の真似ばっかりってわけでもないけどな。変装が好きだから色々なものを真似てる」

ミミセン「傾向の話だよ。それにマスダの真似なんてされても、こちらとしてはややこしいだけだし」

タオナケ「イタズラ好きとか?」

マスダ(弟)「そんなところだろうな」

シロクロ「マスダのことが好きなんじゃないか?」

マスダ(弟)「……は?」

憧憬

ミミセン「まあ好きかどうかはともかく、ドッペル自身消極的性格から、マスダのような行動力のある人物に憧れに近いものがあるのかも」

タオナケ「なるほどね、ドッペルが変装をよくするのも武装みたいなものなのよ」

マスダ(弟)「単なる趣味なだけな気もするけどなあ」

ミミセン「マスダは随分と否定的だな」

タオナケ「思いもよらなかった相手好意を寄せられていることを知ったとき人間の反応なんて、大体こんなものよ」

マスダ(弟)「別にそういうわけじゃ……」

シロクロ「或いは、ドッペルは兄のほうが好きなのかも!」

マスダ(弟)「……はあん?」

好感

マスダ(弟)「どうして俺の格好を真似することが、その発想に繋がるんだよ」

ミミセン「いや、シロクロの言う可能性もありえなくない。ドッペルは一人っ子から、身近な兄という存在に憧れがあるのかも」

タオナケ「なるほどね。弟の格好を真似て、マスダの兄ちゃんに近づく口実作りも兼ねているわけね」

マスダ(弟)「絶対、そんなややこしいマネなんてしてねえよ。だったら俺への憧れの方が、まだ有り得るだろ」

ミミセン「ドッペルがマスダの格好を真似するのは、マスダに憧れていたわけではなくて、マスダの兄さんに憧れてたからってのは一応は筋が通っているよ」

マスダ(弟)「つまりドッペルが俺の格好を真似するのは、“兄貴の弟である俺”の立場に憧れていたからだと解釈もできるぞ」

ミミセン「……あれ? そういうことにもなるのか」

シロクロ「ちょっとこんがらがってきたぞ」

袋小路

マスダ(弟)「というか、お前らが勝手にあることないこと前提で語るからだろ。それがあるかないかも分からいから、こんがらがってるだけだ」

ミミセン「うーん、確かに僕たちの考えすぎかもしれない。今の状態で考えても結論は出なさそうだね」

タオナケ「だったら確認しに行けばいいのよ、本人にね」

マスダ(弟)「(だから、それがややこしくなるんだって……)」

…………

マスダ(兄)「……で、俺に何の用だ」

マスダ(弟)「(しかも、なぜそっちのほうに聞くんだ……)」

(#42-3へ続く)
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