マスダ(兄)「もう少し自分と相手の気持ち両方を整理させてから行動するんだな」
ミミセン「やっぱりドッペル本人に聞くのが手っ取り早そうだ」
マスダ(弟)「もうやめないか? そこらへんをほじくたって分かるとは限らないぞ。本人だって分からないかもしれない」
マスダ(弟)「自分自身の気持ちを正しく把握している人なんて、実のところそんないないよ」
タオナケ「私も」
シロクロ「ミートゥー!」
マスダ(弟)「そりゃお前らが例外か、分かった気になっているかのどちらかだと思う」
シロクロ「あ、魔法少女がいるぞ」
ミミセン「本当だ。ちょうど良かった」
魔法少女「また、あなたたち? 個人的な頼みはノーサンキュー」
タオナケ「違うわ。人を捜しているの」
魔法少女「そういえば、五人組なのに1人いないね。緊急事態?」
マスダ(弟)「そいつに、俺の兄貴のことが好きかどうか追求しようと思っているんだ」
魔法少女「そんなことに協力なんてできない」
ミミセン「そう言わずにさ、頼むよ」
魔法少女「自分たちが何をやっているか分かっているの? 単なる興味本位で人の気持ちを弄んで」
魔法少女「“善意の第三者”ってわけでもないでしょ。“野暮”だとか“余計なお世話”だとかって言葉を知らないの?」
魔法少女「……そういえば私の正体暴いたっていう前科のある子達だった」
ミミセン「ドッペルが見つからないね。心当たりのある場所はほとんど探したのに」
マスダ(弟)「多分、実際に逃げているんだろうね。いわゆる乙女心ってやつさ」
マスダ(弟)「兄貴の言っていたように、ドッペルは色んな感情が渦巻いているんじゃないかな。兄が欲しいという願望、親愛、友愛、恋愛、色んなものがぐちゃぐちゃになっている。だからそれを自然とハッキリするまで様子見しているんだ」
タオナケ「じゃあ、それをハッキリさせるためにも、ドッペルに問いただしましょう!」
マスダ(弟)「おいおい……」
詰問 タオナケ「マスダの兄ちゃんって、ドッペルのことどう見えているの?」 マスダ(兄)「まあ、弟みたいな奴だな」 ミミセン「それはまたどうして」 マスダ(兄)「そんなこと...
現実 近所の公園広場にて マスダ(弟)「というわけで兄貴に聞いてもさっぱりだった」 ミミセン「マスダの兄ちゃんですら何となくで判断しているのなら、僕たちじゃ見当もつかな...
秘訣 マスダ宅にて マスダ(弟)「俺の仲間にドッペルっているじゃん。俺の格好をよく真似する奴」 マスダ(兄)「ああ、そいつがどうかしたか」 マスダ(弟)「仲間たちですら俺...
≪ 前 小児 マスダ(弟)「ドッペルはほっといて欲しいんだよ」 ミミセン「どうしてそんな現状から逃避することを?」 マスダ(弟)「逃避じゃなくて、“維持”なんじゃないかな...