育った環境にもよるけど、そうやって冷静に結婚にメリットがないことを早めに悟るのは良いことだと思う。無駄に自分に都合の良い結婚生活を思い描いて、それがかなわないと愚痴ったり文句いったり凹んだりする人が一番始末が悪いのではないかと…。
私も自分の両親を見ていて「結婚って不自由なものだなぁ…」とは思っていた。私が生まれたころ、父は入社して数年も経たないサラリーマンで母は専業主婦、そして父方の祖母と同居だった。祖母は歳のわりには珍しく、定年まで男性と同じ待遇の職場で働き続けた人だったので、退職金や年金はそこそこもらえる身分だったが、家事能力が低く、きわめてめんどくさがりだった。…ということで、父も安月給で母と私と弟を養うのに苦労したとは思うが、いわゆるワンオペ育児で、子育てしながら父や祖母の分まで家事をすべてこなしていた母は大変なことばかりだっただろうと思う。晩ご飯のおかずを何にするかとか洗濯物がちゃんと乾いているかとか父が何時に帰ってくるかとか、そんなことばかり気にして生きる専業主婦ってつまんないなぁ…と思ったのを覚えている。
私は結婚生活よりも彼氏のいる生活の方に夢を見ていて、週末にはデートして、美味しいものを食べに行って…みたいなのを期待していた。が、その結婚した相手と付き合っていたときに「(特に共通の趣味とかがない)男と女では遊びに行きたいところの好みが合わない」「男が女に期待しているものはかなり妄想が入っている(逆も真なり)」ということを痛感した。向こうは年齢的に結婚を急いでいて、まぁ結婚しても週末遊びに行ったり長期休暇のときに一緒に海外に行ったりできるならそれもいいかなと思ったんだけど、やっぱり間違いだった。向こうは実家べったりで、かつ遊びに行ったり外食したりすること(=ムダ金を使うこと)を好まなかった。二馬力だったので、住宅ローンを背負っていても、多少自由になるお金はあったのに、「早くローンを返して、今の家を元手に都内に一戸建て(当然義両親の家のそば)を買うんだ」といって、遊ぶ金をケチった。私は家事と育児と住宅ローンに追われて人生を楽しめないのはイヤだったので、そいつと別れる道を選んだ。
話に落ちがないけど、結婚する前に相手の欠点がだいたいわかったら早めに別れた方がいいと思う。離婚してから住む家を探していたときに不動産が言ったセリフが一番心にしみた。「家選びは結婚と同じで、イヤだと思うところが少ないものを選ぶのが一番です。その家の長所にはすぐ慣れるけど、短所は住めば住むほど気になってくるから。」ご参考まで。