真面目に答えず、出来る限り嘘と虚構を織り交ぜて答えていきたい。
いい質問だ。
これは9割でも1割でも良いという意味だ。
“事実”というものは酷く退屈であるか、酷く残酷なもののどちらかだからな。
そんなありのままの“事実”を、時間や金を浪費してわざわざ享受したいというのならば止めはしないが。
前提として知っておくべきは、アイドルというものは虚構(フィクション)の存在であるということだ。
有り体に言えば騙すことで成り立つ商売だ。
だが、これは必ずしも悪いことではない。
自意識に多少の差はあれど、受け手は積極的に騙されにいっているのである。
ならば作り手もそれに応えるように存分に騙してあげるべきだろう。
「ファンを愛しています。恋愛をしている相手は君たちとは別にいるけどね」は矛盾しない。
だがそれで納得する、成熟したファンがどれだけいるかということは、作り手も把握しておくべきことだ。
それを把握しておかなければ、その虚構の作り方が稚拙であると評価することは妥当だろう。
彼らの「裏切られた」という言葉も、要は「フィクションの作り方が下手くそ」だと変換してみれば分かりやすい。
極端な話、こっそり恋愛をしていたとしても、それがスキャンダルにならなければ問題ないのだ。
なぜなら可能性としては存在していても認識しなければ、それは存在しないことと同義だからである。
「アイドルはウンコなんてしない」みたいな文言も似たようなものだ。
冷静に考えればありえないことなのは分かりきっているが、「ファンは見たいものだけ見たい、見たくないものは見たくない」ということを象徴する名文句だ。
まあ、私の友人はスカトロ趣味らしいから「むしろイケる」とか言っていたが、まあそんな文字通りのクソリプするイレギュラーは置いておこう。