2017-04-03

人に好かれるということ

マンガ図書館にて、独裁者グラナダ

https://www.mangaz.com/book/detail/45371

を読み返していて、こんなに完成度の高い漫画絶版になったのかと虚しくなった。いわゆるBLジャンルの中では、かなり作りこまれ短編である。少なくともパッと古本屋BL1020冊をみても、こんなに上質な話を見つけることは難しいだろう。

この話が作られた時代がどんなものかはわからないし、イラストが人を引き付けないとかはあると思うけれど、話の素晴らしさが大衆性につながらない一つの例だと感じる。(この大衆性とはエロのことだ。エロがあればOKの風潮はどうかと思う。)

私が最近トップクラスで好きな漫画ワールドトリガーはすごく人気とは言い難いが、twitterをみてみるとジャンプであるということもあり、「意外と」読者が多いという印象だ。一発で魅きつける派手さはない代わりに、わかる人にはわかる手堅い面白さというか。落とし所がしっかりしているので、イマイチパズルがかみ合わないバトル漫画などより、ずっと読みやすい。

そういう作り込みをされているにもかかわらず、あまり売れていない本をいかファンを獲得できるかは、今後の出版業界未来に関わっていく気がする。


Pixivとか、小説とか、漫画でもなんでもそうだけれど、話としての完成度や文章としての素晴らしさなどが、人気に直結しているわけではない。Pixiv少女漫画などは、いか大衆が好きなネタを積み込まれるかというところが評価につながるので、ランキングが話としての完成度に比例するわけではない。

からたまに、やたらと改行が多い、記号が多い、キャラクター原作と異なっている。など、「これは明らかにひどい、、」と思えるものが、存在している。

個人的には許せないが、まあそれも一興ということなんだろうな。

だが、現実社会で見てみても、正しいことをいうことや、温和な人というのが評価を集めるのではなく、いい加減なことを言っていても元気な人(ごく私の個人的意見としては好きではない)の方が人から評価を集めることが多い。もしも人に好かれたいと思う場合整合性が取れなくても大衆的な人間を演じることの方が求められるんだろう。私自身は、自分の持つモラルに則った、正しい人間になりたいと心がけている。だけれども、それはただの自分エゴに過ぎないのかもしれない。

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余談:Macだと三点リーダーが打てないの地味にきつい。

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