そこを叩いてるわけじゃないでしょ。
少子化しても移民を拒んでも「みんなが平等に」「必ず衰退」しなければならないわけじゃない。
社会全体でも、個々人でも、幸せになる努力や、発展する努力は可能だし、していこうという決意は個々人の自由だよ。その自由意志を、一部の絶望したひと(この場合上野)に外部から勝手に決められたくはないわけ。
今回の上野千鶴子さんは著名な社会学者であり思想家であるところが非常に大きな問題だったわけだけど、Webみれば(はてなブックマークなんかでもすごく多いけれど)「日本はもう終わった。滅亡だ。楽天家はアタマが悪い死ね」系のコメントが山のように見つかる。日本が不景気で低成長で最悪の国家なら、世界の殆どの国は治安も経済も日本以下だ。100点じゃなきゃ0点でも同じだってのは程度の低い絶望であって、それはほとんど日本に対するネガキャンなんだよ。
そもそも、いまAIや医療を始めとした「ひとが少なくなっても社会を豊かにする技術」が研究されているし、その成果は出つつある。そういう方向に従事しているひとも期待している人もいる。鈍感なひとが無視しているだけで、一般的な職場だって省力化がどんどんすすんでいる。技術ではなく、社会体制に至っては、国民間の合意で変えられるのが政策なわけだ。ネガキャンに関わっていては「今よりまし」を目指せないわけ。
「未来は変えられる」んだよ。それを「気楽だ」「現実を見ていない」という人間は、歴史を学んでないだけだ。たかが一世代まえにはスマホはなく、二世代遡れば個人用PCすらないようなのが地球の歴史なんだから。
たしかに今日本は、厭世的な、悲観的な空気が蔓延しているかもしれないよ。でもだからといって、頑張ってるひとや、希望を持ってるひとを、叩いていい理由にはならないんだ。